気になるけれど、なかなか聞きにくい他人の貯蓄額。同僚の貯蓄額が漏れ聞こえ、それが高額だったりするとショックですよね。今回は平成29年の金融広報中央委員会の調査結果に基づいて、年代別の貯蓄についてみてきましょう。
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2017/17bunruif001.html
年代別手取り収入からの貯蓄割合は?
年間の手取り収入における、貯蓄割合の上位回答について見てみましょう。
20代 5〜10%未満:25.0% 10〜15%未満:23.2% 貯蓄ゼロ:3.6%
30代 10〜15%未満:24.2% 5〜10%未満:16.4% 貯蓄ゼロ:13.3%
40代 10〜15%未満:25.9% 5〜10%未満: 18.4% 貯蓄ゼロ:17.3%
50代 10〜15%未満:23.9% 5〜10%未満: 21.3% 貯蓄ゼロ:16.6%
これを実際の手取り年収に当てはめてみると、20代で手取り年収300万の場合、年間15万〜30万未満、月換算すると1万2500円〜2万5000円ほど貯蓄をしていることになります。一般的に世代があれば手取り年収も上がりますので、貯蓄割合が一緒でも20代の10%と40代の10%では、40代の10パーセントの方が実際は多く貯蓄していることになりますね。
ここで注目すべきは貯蓄ゼロの割合です。30代で貯蓄ゼロの割合が急上昇し、40代でピークとなっています。これはマイホーム購入や教育資金などで貯蓄する余裕がなくなってくるということが推測できます。
年代別の貯蓄額をチェック!
年代別の貯蓄額をチェックしてみよう。調査結果には富裕層も含む「平均値」と、すべての世帯を金融資産の多い順及び少ない順に並べたときにちょうど中央に位置する層の「中央値」がありますが、より実態に近い中央値で見ていきましょう。
20代 77万
30代 200万
40代 220万
50代 400万
ここでも30代〜40代の貯蓄額には伸びがありませんが、逆に50代になれば資産を増やしていることがわかります。これは教育費の支払いが終わったり、あるいは長期運用してきた投資信託などで収益が出はじめるなどの理由が考えらます。
独身のうちにどれだけ貯蓄できるかが、資産形成のカギ
これらの結果から、30~40代においてはライフイベントにおける支出も多く貯蓄が難しいことがわかります。20代・独身または結婚していても子どもがいないうちにどれだけ貯蓄をすることができるかによって、人生の後半までにゆとりある資産形成ができるかどうかが決まってきます。
早くから貯蓄ができていれば、そのうちある程度を運用に回し資産を増やしていくことが可能です。投資信託などの長期を前提とした運用方法も多いので、貯蓄は早くからできることに越したことはないと言えるでしょう。ただし若いうちの貯蓄で気をつけたいのが、通帳の貯蓄額が増えて喜ぶような、「貯蓄マニア」に陥らないこと。若いうちは勉強のための自己投資も大切です。バランスを見極め、着実に貯蓄をしていきましょう。