世代別・年収別の平均貯蓄金額の目安としてよく利用されるのが、総務省が毎年発表している「家計調査報告」という統計です。
家計調査報告では、複数の家庭のデータを収集し平均的な貯蓄金額が算出されています。
今回はこの統計を元に、世代別・年収別の平均貯蓄額を紹介していきます。
自分と同世代で、同じくらいの年収の方の貯蓄金額は一体どれくらいなのか知っておくことで、自分の適切な貯蓄のペースを掴むことが出来ます。
参照:総務省家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成28年(2016年)平均結果速報-(二人以上の世帯(2017年5月発表)
http://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html
20~30代の方の平均貯蓄金額
20代の方は社会人になったばかりの方も多く、平均貯蓄金額は年収によってかなりバラつきがあります。
年収が低い方はやはり貯金が少なく、年収が高い一部の方が平均額を大きく底上げしているというデータが出ています。
・20代の年収別平均貯蓄金額
年収 平均貯蓄金額
300万円以下 72万円
300万円以上500万円以下 350万円
500万円以上750万円以下 409万円
750万円以上1,000万円以下 1,028万円
30代になると結婚や出産、新居の購入など大きなイベントを迎えることも多く、それに備えて少しずつ貯蓄を増やす方が多い傾向にあります。
・30代の年収別平均貯蓄金額
年収 平均貯蓄金額
300万円以下 165万円
300万円以上500万円以下 394万円
500万円以上750万円以下 542万円
750万円以上1,000万円以下 729万円
1,000万円以上1,200万円以下 1,414万円
1,200万円以上 2,085万円
40~50代の平均貯蓄金額
40代になると住宅ローンの支払いや、親の介護をするという方も増えてきます。
また30代で結婚して子供が出来た方は、まだまだ子供の養育費もかかる世代ですね。
年収が300万円以下の方、300~500万円の方の平均貯蓄金額が30代よりも下がっているのは、その年収に該当する方が少なくなっているためです。
・40代の年収別平均貯蓄金額
年収 平均貯蓄金額
300万円以下 161万円
300万円以上500万円以下 353万円
500万円以上750万円以下 680万円
750万円以上1,000万円以下 1,197万円
1,000万円以上1,200万円以下 1,698万円
1,200万円以上 2,015万円
50代になると、勤続年数も長く全体的な数字がかなり上がってきます。
また長い期間貯蓄を続けている方も多くなるので、年収300~500万円の方でも平均1,000万円程度の貯蓄が出来ているというデータが出ています。
・50代の年収別平均貯蓄金額
年収 平均貯蓄金額
300万円以下 409万円
300万円以上500万円以下 583万円
500万円以上750万円以下 999万円
750万円以上1,000万円以下 1,812万円
1,000万円以上1,200万円以下 2,198万円
1,200万円以上 3,517万円
全ての世代の貯蓄から割り出した平均貯蓄額は1,820万円です。
ただ、この平均値は貯蓄額が多い方が大きく平均を底上げしています。
全ての家庭の貯蓄額を少ない順に並べ、丁度真ん中に来る「中央値」で見てみると、貯蓄平均額は1,064万円という結果でした。
若い内から効率的な資産形成をするには、まず同じ世代・同じ年収の方の平均貯蓄金額に近い金額を目指して貯金していきましょう。