個人年金とは、厚生年金、国民年金とは違い、それらの公的年金の金額を補填するために自らの意思で加入する年金のことを言います。
では個人年金とはどういったルールで成り立っているものなのでしょうか?
メリットやデメリットも併せて解説します。
個人年金とは?
個人年金とは、正式に言うと「個人年金保険」という保険の一種です。
決められた年齢から年金を受給することが出来る貯蓄型の私的年金で、主に老後の生活費を積み立てるために利用されます。
それ以外にも、住宅の購入資金や教育資金に個人年金が利用される場合もあります。
個人年金の主な種類とは?
・円建て個人年金
最もオーソドックスなタイプの個人年金です。
保険料を円建てで支払い、年金も円建てで受け取るというパターンです。
ただ近年、日本国内では日銀の金利操作が影響して、保険料の値段が全体的に高くなっています。
円建て個人年金の保険料も例外ではなく、保険料が高いため実質貯蓄性が少なくなってしまいました。
それでも1番分かりやすく円を貯蓄出来る方法なので、老後資金の積立方法として多くの方に活用されています。
・変額個人年金
支払う保険料の内、積立てられる資金が株や債券と一緒に運用される個人年金です。
株や債券の運用が上手くいけば、その分受け取れる年金の額が増えるという仕組みです。
年金の受給効率的に額を増やすことが出来る反面、もし運用実績が芳しくなかった場合、元本割れを引き起こす可能性もあります。
・外貨建て個人年金
外貨建ての個人年金で、ほとんどの場合米ドル建てで運用されます。
海外の利率が適用されるので、円建てよりも効率的に資金を積み立てられる可能性もあります。
ただ為替相場が円高になった場合は、想定していたよりも少ない受給額になることも考えられます。
個人年金のメリット・デメリットとは?
個人年金の1番のメリットは、やはりしっかりと目標通りの貯蓄がしやすいという点でしょう。
個人年金の保険料は自動的に引き落としされるため、簡単に別の目的で使用出来ません。
従って、強制的に貯蓄されるイメージに近いです。
自分の預金口座で貯蓄をしているだけでは、どうしても無駄な出費が発生しがちですが、個人年金にはその心配がありません。
また個人年金は、年間に支払った保険料から所定の額を控除出来ます。
つまり個人年金を支払うことで、住民税と所得税がお得になるというメリットもあるのです。
デメリットとしては、中途解約がしにくいという点が挙げられます。
個人年金を中途解約しようとしても、場合によっては払込済みの保険料が返金されないことがあります。
特に変額個人年金、外貨建て個人年金は、為替相場の変動によって金額が変動する可能性もあるので、加入時に余裕を持って支払える保険料を考慮して設定しなくてはいけません。