個人年金の加入割合は?気になる個人年金データをチェック

  • LINEで送る

将来の老後資金を考えるにあたり、加入数も多い個人年金保険。公的年金制度に対する不安が高まる中、個人年金保険に加入している人はどれくらいいるのでしょうか?個人年金について気になるデータをチェックしてみましょう。

約5人に1人が個人年金保険に加入

生命保険文化センターの最新調査結果によると、個人年金保険の世帯加入率は21.4%となっており、これは前回調査の平成24年の23.4%と比べ、2%減少しています。
http://www.jili.or.jp/press/2015/pdf/h27_zenkoku.pdf

また個人年金の年間払込保険料と受け取れる基本年金額の平均値は、次のような結果となっています。

平成27年 払込金額:17.9万/年 受取年金予定額:101万/年
平成24年 払込金額:19.3万/年 受取年金予定額:117.2万/年
平成21年 払込金額:18.9万/年 受取年金予定額:111.9万/年

平成21年以前は、加入率・払込金額・受取基本年金いずれもゆるやかな上昇が続いていましたが、平成24年から27年からにかけては減少しています。この理由の一つとして老後資金の準備方法にや手段の選択肢が増えたこと、金利引き下げで個人年金保険そのものに魅力を感じない人が増加したことが挙げられます。

2017年のiDeco(個人型確定拠出年金)の登場で、今後はますます個人年金保険の加入率は減少していくと予測されています。

加入年代は50代前半が最多

一般社団法人 生命保険協会の調査結果では、個人年金保険の年代別加入率について次のような結果が出ています。

平成21年 平成24年 平成27年
29歳以下  3.7% 3.9% 8.8%
30~39歳 15.4% 15.8% 15.2%
40〜49歳 26.8% 26.8% 23.7%
50〜54歳 30.7% 31.35% 27.3%
その他 23.4% 22.15% 25%

年代としては老後資金について現実味を増す50代が一番多い結果となっています。ここで注目したいのが「20代の加入率の増加」です。平成24年までと比較し、加入率は倍以上に増加しています。これは公的年金制度に不安を感じている若い世代が、自助努力で「老後をなんとかしよう」と考えている行動の現れと言えます。

老後のための資金確保手段として人気の個人年金保険ですが、調査結果が示すように、ここ数年の加入率は減少傾向にあります。2017年にスタートしたiDecoなど、今後少子高齢化に備えた公的年金制度をサポートする個人向け制度や商品が増えて行くと推測され、さらに選択肢が増える中で個人年金保険の加入率も今後減少していくと予測されます。そのような状況でも20代の個人年金保険加入率が上がっているのは、老後に強い不安を感じ、個人年金保険に限らず準備を早くから始める若い世代が増えたためであると考えられます。

一度加入したら、放置しがちな自分の個人年金保険や老後資金の手段。今回のデータ数値を参考に、自分の老後資金についても一度確認・見直しをしてみてはいかがでしょうか。

  • LINEで送る