年金を将来もらえないということにならないためには?

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国民年金への加入は義務

 

日本に住む20歳から60歳未満まで人は国民年金に加入することが義務づけられています。毎月保険料を納めることで将来年金を受給する権利が得られます。厚生年金保険や共済組合に加入している場合でも、自動的に国民年金に加入している形になっています。

 

 

老齢年金を受給するための条件

 

老齢年金を受給するには、保険料納付期間と保険料免除期間の合計が25年以上という条件を満たす必要があります。この条件は平成29年4月から10年に短縮される予定です。この期間に満たない場合、老齢年金を受け取ることができなくなります。また、期限までに納めていない保険料があれば、もしも障害や死亡などの不慮の事態が発生した場合に障害年金や遺族年金が受給できないということにもなりかねません。

 

 

もしも払い忘れた保険料があれば?

 

納め忘れている保険料がある場合、後納制度を利用することで過去5年まで遡って保険料を納付することができます。保険料は納付対象月の翌月末日までの納付期限が定められていますが、期限を過ぎても2年以内であれば納付できます。ただし2年を過ぎると時効が発生し納付不可となるため未納分が生じることになります。

 

 

すこしの未納分で将来年金を受け取れなくなる?

 

時効が来てしまった保険料によって将来受給できない年金分が発生しないように、平成23年8月に「年金確保支援法」が成立しました。これにより平成24年10月1日から3年間、10年前まで遡って保険料を納めることができる「後納制度」が実施されましたが、一度平成27年9月30日で終了したものの、再度平成26年6月に「年金事業運営改善法」が成立され、平成27年10月1日から平成30年9月30日までの3年間でれば5年前まで遡って未納分を納めることができる後納制度が実施されています。

 

将来受給できる年金額を少しでも増やしたい場合や、受給資格のための期間が不足しているという場合は年金事務所に後納制度の申し込みをして行うようにしましょう。

 

 

保険料を納めることが難しい場合にも

 

経済的に困難な状況である場合などは、本人が申請手続きを行うことで免除や猶予を受けることができる制度もあります。ただ払えないからとそのままにしておくと、ただの未納扱いとなり将来の年金を受け取る権利を失ってしまいます。ただし後納制度で納める保険料については、免除や猶予は不可となっていますので注意しましょう。

 

 

年金は将来もらえる?もらえない?

 

現役世代の人たちにとって、将来年金の仕組みが成り立つのか、そして本当にもらえるのかという部分については不安があるでしょう。しかしもらえるかもらえないかわからないから払わないというわけにもいきません。将来もらえる年齢に達した時に、未納分があるから受け取ることができないといった事態を防ぐためにもしっかりと納付をしておきましょう。また、年金だけでは将来老後の生活をまかなうことは難しいため、自分で老後の準備をすることも必要です。

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