投資信託は、投資家から募った資金で運用される金融商品です。
投資家が利益を受け取る方法としては、投資信託の売却と運用会社からの分配金があります。
今回は、投資信託における分配金の一種である「予想分配金」について解説していきます。
投資信託における予想分配金の概要
投資信託における予想分配金とは、投資信託の運用会社から投資家に分配される利益を予想したものを指します。
確定している金額ではなく、あくまで予想なので、実際の分配金には変動があります。
最近では株式、債券、不動産など様々なジャンルにおいて「予想分配金提示型ファンド」という案件も登場しています。
投資家は予想分配金を参考にすることで、自分がどれくらい利益を得る事が出来るのかを予想出来るのです。
特に投資信託の初心者にとっては、投資信託を運用するコツを掴むための大きな指針となものだと言えるでしょう。
投資信託における予想分配金の信頼性
投資信託における予想分配金は、運用会社の決算の会計期間がスタートしてから約2ヶ月後という比較的早い時期に暫定の金額が発表されます。
そして会計期間が終了すると、前回の発表時から修正された予想分配金が再び運用会社によって発表されます。
この2ヶ月以内に、運用会社が決算を発表します。
この決済発表で、ようやく次回支払われるであろう分配金が発表されます。
“次回支払われるであろう”と表現したのは、会計期間が終了した後に発表された予想配当金が、決済発表までにまた修正される場合もあります。
決済で発表される予想分配金は確定している金額なので、本来修正された金額と完全に一致しているはずです。
しかし、実際は決済の処理を行うまでの2ヶ月の間に誤差が生じている場合が多く、信頼性はお世辞にも高いとは言えません。
例えば賃貸不動産の投資信託であれば、賃貸物件の稼働率が予想を上回ることで予想分配金は多くなります。
逆に金利が思ったよりも上がってしまった場合、賃貸不動産の投資信託は利益が少なくなってしまうので、予想分配金も少なくなります。
投資信託初心者が参考にするべき数字ではありますが、あくまで予想だということを忘れないようにしましょう。
投資信託における予想分配金の変動はどうやって確認する?
投資信託における予想分配金が予想通り推移しているかどうかは、運用会社のホームページなどである程度調べることが出来ます。
賃貸不動産の投資信託の場合であれば、運用会社のホームページでその案件の稼働率が掲載されている場合があります。
投資信託の本来の予想稼働率が先に公表されている場合、その数字と照らし合わせることで、現在の稼働率が予想以上なのか以下なのかが判断できます。