投資信託は日々価格が変動する株式や債券といった有価証券などに投資していますので、基準価額は毎日変動することになります。しかし株式のように売買する時の値段を決定づけることはできません。
注文する時点での基準価額はまだ決定していないので、受注の締め切り後に算出される基準価額によって約定価格が決まります。
さらに投資先が国内なのか、それとも海外かによっても基準価額が決まるタイミングが異なるという特徴があります。そのためいつ売買をすれば良いかタイミングがわかりにくいと感じる人もいるかもしれません。
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国内か海外かによって約定のタイミングが異なる
投資先が国内のファンドは、証券会社側への申込受付日の基準価格で約定します。当日15時までに申込んだ場合にはその日の日本の株式市場の終値が計算に用いられ、夜間に基準価額が算出されます。
投資先が海外のファンドになると、申込受付日の翌営業日の基準価額で約定します。なお、営業日には土日祝日などは含まれません。
売買のタイミングにこだわる必要はあまりない?
締め切りにならないと約定価格がわからないので、明日になればさらに値が上がるかもという不安や、もしかしたら値段が下がるかもといった不安しれないといった不安を感じるになってしまうこともあるでしょう。
しかし投資信託は長期的な資産運用に適した投資商品ですので、長期投資を実践するために何回かに分けて買い続けていくことになります。
買いのタイミングや売りのタイミングを見計らって全ての資金を投入するという方法は、投資信託で運用するメリットを活用することはできません。
投資信託の特徴やメリットを再度理解すること
実際には値上がり前に買い値下がり前に売ることで大きな利益を得ることはできます。しかしどのタイミングで市場が動くかを的確な予想は困難です。
そのために長期投資を前提にしている商品が投資信託と言えますので、数日間の基準価額の変化を大きな問題と捉えないほうが良いでしょう。
そもそも投資信託は最大の利益を得るための投資ではなく、リスクをできるだけ抑えながら同時に利益も追求するといった考え方の金融商品と言えます。
長期スパンでの運用を目的に活用すること
投資信託で投資・運用するにあたり、短期的な基準価額の増減は長期的な視点で考えた場合それほど気にすることはないでしょう。
仮に今後10年といった長期スパンで見た場合、今の価額の水準が高いか低いかで投資成果が見えてくることになりますが、現在の基準価格が高いか低いかは誰にもわかりません。
そのため長期投資という部分で考えた場合、今時点での基準価額の増減はそれほど重要ではないと考えられます。ただし長い期間で運用していくことを考えるのなら、できるだけ早く始めたほうが良いということは言えるでしょう。