初心者でも始めやすい特徴がある投資信託で、資産運用を始めようと考える人は少なくありません。
投資信託を販売するのは「販売会社」ですが、運用の指図をするのは「投信運用会社」、そしてその指図に従い「信託銀行
が株式や債券など売買しながら資産管理を行うといった仕組みです。
このような仕組みは投資信託の資産を守るために行われており、投資家から集めた投資信託などの信託財産は、信託銀行の財産とは区別する「分別管理」で保管・管理されています。
銀行とは違った資産保護の形
例えば銀行預金なら、1つの銀行あたり1,000万円と利息分がペイオフ制度で保護される仕組みになりますが、投資信託は上限なく保護されます。
信託財産として分別管理されることにより、万一、販売会社、運用会社、信託銀行のいずれが破綻する事になっても投資家の資産は守られる仕組みになっていますので安心です。
それぞれ関係する機関の役割は?
投資信託はそれぞれの専門機関が役割を果たして成り立つ金融商品です。さらに詳しく、それぞれの機関が果たす役割について確認しておきましょう。
・販売会社の役割
投資信託を販売する証券会社や銀行などが販売会社に該当します。投資家ごとの口座を管理して、投資信託を販売、換金、分配金・償還金の支払いといった業務を行います。
他にも資産運用についての相談業務など、投資家と投資信託の窓口的役割を担う機関です。
・運用会社の役割
経済や金融情勢など、様々なデータを収集・分析し、運用の専門家が得た知識や経験などノウハウを駆使して信託財産の投資方法を検討し、運用方法が決まったら信託銀行に対して運用を指図します。
投資信託を作ること、そして運用する業務を担う機関ですので、最も重要な役割を果たすと考えられます。
・信託銀行の役割
投資家の資産を保管・管理する機関で、運用会社から運用指図を受けて株式や債券などを売買・管理します。信託財産は分別管理されますので、投資信託の金庫番の役割を果たすと考えられます。
もしもいずれかの機関が破綻したら?
仮にいずれかの機関が破綻した時、投資家の資産はどのような扱いになるかを確認しておきましょう。
販売会社が破綻した場合、保有していた投資信託を別の販売会社に移管する事で、引き続き移管先の販売会社で保有・取引が可能です。移管されなくても償還されて戻ってきますので、投資家の資産に影響はありません。
運用会社が破綻したとしても、投資家の資金は信託銀行に保管されていることから直接影響することはありません。他の運用会社で運用が引継がれる、もしくは繰上償還されます。
信託銀行が破綻した場合でも分別管理されている事で、投資家の資産に影響は及びません。破綻時の基準価額で解約、または他の信託銀行に移管される事で、引き続き保有する事が可能です。
分別管理で投資家の資産は保護される仕組み
この様に投資信託は安全に利用できる投資方法であり、万一関係する機関が破綻した場合でも投資家の資産は守られる仕組みになっています。
長期に渡りコツコツと積立てた資金が、関係する機関の破綻によって無くなってしまわないか心配する必要はないと言えるでしょう。