株式や投資信託の贈与は節税効果が高い?その理由は?

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相続税対策に生前贈与を検討する人も多いでしょうが、それも踏まえて具体的にどの様に活用していけば良いのでしょう。
贈与をする財産でイメージをするものは、現金や預金などが多いかもしれません。しかし贈与は金銭でなくてもどの様な財産でも行えます。例えば株式や債券、投資信託などの金融商品、不動産なども可能です。
株式や投資信託、不動産の贈与などでは少し工夫することで節税が可能になるケースもありますので、どの様に贈与していけばよいか確認していきましょう。

 

不動産の贈与は贈与税が高いけれど・・・

例えば不動産の贈与の場合、評価額で計算されて贈与税が高くなると思うかもしれませんが、確かに不動産をそのまま一度に贈与してしまえば贈与税が高額になります。
しかし不動産の所有権をそのまま渡すのではなく、例えば相続税評価額が2,000万円の土地の100分の5分だけ贈与すれば100万円なので、贈与税の基礎控除額110万円の範囲に収める事ができるでしょう。

 

将来資産価値が高くなる事が予想されるもの

また、将来資産価値が上昇する可能性が高く、収益を生む資産を優先的に贈与対象にした方が良いと考えられます。
毎年利益を上げ続けている業績良好の上場株式、投資信託などは、10年や20年後で株価が大きく上昇する可能性もあります。
この様な株式は保有し続ければ財産価値が増加するので、相続が発生した場合には相続税が増える事に繋がります。将来株価が上昇しそうな銘柄などは早めに贈与した方が良いと言えるでしょう。

 

購入時よりも値が下がった株式などは?

長期に渡って株式投資を続けていると、株価が高い時に買ったけれど売るに売れないで持ち続けていると、いうものもあるかもしれません。このような株も贈与した方が良いケースもあります。
贈与すれば将来の相続財産を減らす事ができるので、相続税節税の効果はあります。そして株の贈与者の取得価格が受贈者に引き継がれるため、受贈者にも節税対策になる可能性があると言えるでしょう。

・具体的なケースで考えて見ると・・・
例えば子も株式を保有しているケースで考えてみましょう。
贈与者が取得価格2,000万円で現在時価500万円の株式を子に対して贈与します。
その後、子が自ら保有していた株式(利益1,000万円)を売却し、同じく贈与を受けた株式を(1,000万円)で売ったとします。
元々子が保有していた株式は1,000万円の利益となりますが、贈与を受けた株式は取得価格2,000万円のものだったので1,000万円で売れば損失が1,000円生じます。
しかし子が保有していた株式は売却で利益が出ているので、本来であれば所得税や住民税が課税されますが、贈与を受けた株式は損失が出ているので相殺できます。結果として税金が掛からなくなるという訳です。

 

上手く贈与を活用すると節税に!

このように投資信託や株式などの贈与は、使い様によっては贈与者にも受贈者にもメリットがありますので、検討してみてはいかがでしょう。

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