生涯の安心を得るため貯蓄できる保険「個人年金保険」とは?

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老後の生活を支える公的年金。しかし勤務している会社や職業によって保障される厚みは異なります。
年金の支給は65歳からですが、今後さらに引き上げになることが予想されますので、退職から年金支給開始までの生活費を何らかの形で準備しておく必要があるでしょう。
また、公的年金が支給される様になっても、今後は支給額も減少する事が予測されますので年金だけで生活を賄う事は困難になるかもしれません。
このような場合に備えて、民間の保険会社が販売している「個人年金保険」で貯蓄しておく人が増えています。

 

個人年金保険の種類

個人年金保険は保険商品ですので、毎月(もしくは一時的に)支払うのは積立金ではなく保険料です。
支払った保険料に保険会社が運用して得た運用益が加えられ、契約時に定めた年齢から年金として支払われます。
なお、個人年金保険には「定額年金」と「変額年金」に分けることができますが、それぞれ特徴などが異なるので理解した上で加入するようにしましょう。

 

変額個人年金保険とは?

特別勘定(ファンド)で運用した実績に応じ、将来受取ることができる年金原資や受取年金額が変動するタイプの個人年金保険です。

・どのようなメリットがある?
運用が上手くいけば、運用益の非課税効果を上手く活用しながら高額な年金を受取ることが期待できるでしょう。
保険ですので運用期間中に被保険者が亡くなった場合には、払込保険料相当額を死亡保険金として受取ることもできます。
運用実績が良くなかった場合でも一定条件を満たすことで、年金原資や年金受取総額は払込保険料(一時払保険料)相当額で保障されるというタイプのものもあります。

・どのようなリスクがある?
ただし特別勘定で運用するため、株価や債券価格の変動や為替変動などで払込保険料を下回った年金受取額になり損失が生じる可能性はあります。
また、中途解約してしまうと運用実績だけでなく、契約時の初期費用や解約控除などで払込保険料を下回ることが一般的です。

 

定額個人年金保険とは?

契約時に将来受取る年金原資や年金額が確定するタイプの個人年金保険で、主に現役時代から積立てていくタイプが主流となっています。

・どのようなメリットがある?
支払った保険料に対しての基本年金部分は保証されますので、上乗せになる増額年金部分のみが変動していきます。
変額年金と同様に、運用期間中に被保険者が亡くなった場合には死亡保険金を受取ることができますが、死亡時の積立金額、解約返戻金、払込保険料の中で最も大きい額である保険が一般的になっています。

・どのようなリスクがある?
ただし中途解約してしまうと変額年金同様に、解約返戻金額が払込保険料を下回り元本割れするリスクがあります。

 

安心できる保険会社を選ぶことも大切

個人年金保険は老後を支えるために加入しておくと良い保険ですが、引受保険会社が経営破綻した場合など、死亡保険金、積立金、解約返戻金、そして将来受取る予定の年金などが削減されるリスクはあります。
万一、保険会社が倒産した場合には、契約者を守るための制度が設けられており、責任準備金の90%までは保証されますが、財務内容の良い保険会社を選ぶことも目安として考えましょう。
各生命保険会社のホームページなどに格付けや支払い余力(ソルベンシーマージン比率)などが公開されているので、参考にしてください。

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