老後の年金不足を補うために貯蓄・保険・投資のどれが良い?

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老後のための準備はいくら必要なのかよく聞かれることがありますが。現在の収支を把握してリタイアするまでにいくら貯めることができるかを知ることがまずは必要です。
収入が低いから老後が心配だという人もいますが、年収と老後の安心さは関連しないことを理解した上で、老後資金の準備はどのようにすれば良いかを考えて行きましょう。

 

貯蓄の前にまずは収支の確認を

リタイアまでどのくらいお金を貯めることができるか、まず現在の収入と支出の差を算出してみましょう。
収入とは現在勤務している職場をリタイアするまでに見込める給与、退職金の予想、そして現在の貯蓄額、公的年金額などです。支出は住宅ローンを組んでいるならその返済、教育費、そして毎月の生活費が該当します。

 

保険を老後の備えに活用する場合のリスク

老後の備えとして保険を活用する方法は決して間違いではないでしょう。ただし保険はそもそも保障を確保するためのもので、実際どこまでが保険でどこからが貯蓄なのかが理解しにくいと言えます。
また、貯蓄型の保険は将来受取ることができる保険金が事前にわかるため、リタイア後の生活設計を立てやすいことはメリットです。しかし低金利の状況でさらに物価上昇などのリスクを考えた時、数十年先の受取金を決めてしまって良いのかという問題が出てきます。
保険を老後の備えに活用する場合には、そのような将来的なリスクについても検討した上で保険金額を決めることが必要になるでしょう。

 

退職金を増やしたい場合のリスク

リタイア後に受取る退職金を活用し、投資で増やすことを検討する人もいるでしょう。しかし銀行に預金しても増えるとは言えない状況で、さらに毎月配当金を受取れるタイプの投資信託などでは多少の生活の足しにはなったとしても、実際に増えているかというとそうではない場合もあります。

・短期的な投資は損をする?
投資で資産を増やすためには時間を十分にかけることが必要です。金融市場は色々な要因が重なり変動しますので、短期的な投資は損をする可能性が高くなります。
これまで働いた勤務を奨励する意味で受取る退職金という大切なお金を、リスクの高い短期投資に費やして良いかということを十分検討しましょう。

・現役世代なら穴埋めできたとしても老後は…?
現役世代ならもし損をしたとしてもその後の就労収入で埋め合わせはできるかもしれません。しかしリタイア後は年金収入しかない状態で、損をした穴を埋めることはできないでしょう。
もし退職金を増やすことを考えるのであれば、目的を明確にしてどれだけ増やすのか、何%で増やしていくことが必要か、また、どのくらいなら損をしても大丈夫かも確認しておく必要があります。

 

どのような金融商品が老後準備に適している?

少子高齢化で国の財政は厳しい状態で、特に公的年金は給付金の切り下げ、支給開始年齢の引き上げが実施されることが予想されます。
しかし公的年金そのものに代わる保障を民間で準備することは難しく、不足部分は自助努力で賄うことを検討する必要があると言えるでしょう。
2017年1月から「個人型確定拠出年金(個人型DC)」の対象が拡大しており、専業主婦や公務員などでも加入できるようになっています。
また、日経平均やTOPIXなどの指標に連動する投資信託であるインデックス投資であれば、少額の積み立てから投資かでき相場の動きも実感できるでしょう。

 

貯蓄だけでなく増やすことも大切

老後の備えに資産運用を検討する場合、必ず金融商品を買わなくてはいけないわけではありません。現金で貯蓄することも資産運用の1つだと言えます。ただし将来的なリスクに備えて、ある程度の資金が貯まったら増やすという方向にシフトすることも今後は必要になるでしょう。

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