長期保有が原則の投資信託!平均保有期間は長期化している?

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投資信託で投資をするのなら、短期ではなく長期で保有するほうが良いと言われています。
近年では投資信託の平均保有期間もだんだんと長くなっているようですが、その理由としてどのようなことが考えられるでしょう。

 

長期で投資信託を保有するメリット

長期保有することで複利の力を取り込み、値動き幅など運用のリスクを縮小することができます。また、運用にかかるコスト負担も軽減できるでしょう。

・複利の力を最大限に得ることができる
長期運用のメリットの中でも複利の力を最大限に発揮できる部分は最大のメリットと言える部分です。
長期間投資を継続することで、運用期間中に生じる利子や分配金などは再投資に充てることになります。単利だと元本だけに利息が付きますが、複利では利子や分配金に対しても利息をつけることができます。
この複利の効果を最大限に利用するのは、長期間継続して運用し続けることが重要だと言えるでしょう。

・保有リスクを軽減できる
また、長期で保有し運用することで値動きの幅は縮まります。短期間だけで見れば大きな揺れに感じる値動きの幅も、長期で見ればほんの一部の小さい揺れに感じるでしょう。
5年や10年という期間に渡り投資信託を保有し続けることで、値動きの幅は縮まるため安定した運用ができます。

・費用負担が軽減できる
また、長期で投資信託を保有すると購入する時や解約する時に必要になる手数料負担を軽減できます。
仮に投資信託を購入する時にかかる手数料が3%だった場合、1年で解約すれば収益に対して3%分マイナスの影響を与えてしまいます。しかし3年間運用した後に解約すれば、3年分で3%掛かったことになり、1年あたり1%のコストしか掛からなかったと考えられます。
長期で保有すればするほど、費用負担は軽減できると言えるでしょう。

 

長期で運用が浸透しつつある理由

現在において、個人投資家が株式投資信託を保有する期間をみた場合、2016年の平均は3.2年で2009年以来7年ぶりの長さとなっていました。
その要因として、少額投資非課税制度(NISA)が拡充されたことなど、長期投資を優遇する税制の整備なども挙げられるでしょう。
NISAで5年間非課税枠を使うことができる投資上限は、現在年120万円まで引き上げになっています。それなら解約して値上がり益を得るよりも、長期で保有して利回りを多く得たほうが得だと考える人が増えたと言えます。

 

長期保有に適した投資信託の見極めが重要に!

2016年の年間新規投資信託の設定額は1兆40億円で、2003年以降で見ると最も低い額に留まっています。
金融機関が新たな投資信託に乗り換えを促す営業手法についても、金融庁が厳しく監視していることもあって、投資家だけでなく金融機関も長期保有に適している投資信託を見極めていく傾向が高まっていると言えるでしょう。

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