投資信託の今後の動きを予想するために世界の近況の確認を!

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投資信託は株や債券などの有価証券、不動産などを組み入れて運用するものです。
投資先も国内だけでなく、海外市場なども場合もありますので、現在の投資環境を理解しながら今後の予測を進めていくと良いでしょう。

 

現在の米国は今後どうなる?

昨年の米国大統領選挙以降、経済指標は企業景況感と消費者信頼感が先行することで改善しています。
トランプ大統領が主張している拡張的な財政政策や、移民労働力や安価な海外製品などを締め出すといった保主的な政策が実行されれば過度なインフレをもたらすと考えられます。

 

ユーロ圏である欧州の状況は?

ユーロ圏はGDPと連動性が強い総合PMI(購買担当者景気指数)を見た場合、1月、2月は10~12月の平均を上回っています。製造業PMIはユーロ安効果から高水準に到達、サービス業PMIも2月に大きく上昇しています。
物価はエネルギー価格の持ち直しより総合で見た場合のCPI(消費者物価指数)は上昇ペースです。しかし値動きの激しいエネルギーや生鮮食品を除いたコアCPIについては、賃金の伸びが鈍いことから頭打ち傾向の状況です。

 

日本は景気が回復するのか?

世界的に製造業サイクルは上向きで、国内生産活動や輸出の拡大が今後も期待されるでしょう。物価はエネルギー品目のマイナス寄与縮小という状況のため、コアCPIのプラス転換が近くなっていると考えられます。
円安が進行し労働市場が引き締まっていることが背景となり、緩やかながらも賃金は上昇するのではないかと予想されます。
日本経済の景気は好循環が期待されています。しかし期待が先行する自国第一主義の米国の景気に対して警戒感が強まれば、国内景気や物価に対する影響も懸念されることになるでしょう。

 

新興国である中国やブラジルは?

中国の1月の輸出入は、ドル建てでも人民元建てでも市場予想を上回って伸びています。1月の消費者物価指数は2014年以来の大幅な上昇でした。
ブラジルではインフレ抑制が進展し、中央銀行が政策金利引き下げを決定するなどされています。

 

株式や債券は今後どのような動きを見せる?

国内債券は、日銀の金融政策運営に対して市場参加者の評価が分かれている状況です。国内株式の相場は底堅く推移すると予想されます。
外国債券は、米国の場合には景気が底堅く推移する中で長期金利は小幅に上昇すると見られます。欧州はユーロ圏全般が景気回復基調をたどり、長期金利に上昇圧力がかかるとも考えられます。
外国株式の相場は、米国の景気回復や財政や減税といった政策に期待がかかり、堅調な展開が予想されるでしょう。ただし今後の状況次第では、株式相場は一時的に調整されることになるかもしれません。

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