財形貯蓄は勤労者財産形成促進法という法律に基づいて作られた福利厚生制度です。ですから財形貯蓄を利用できるのはこの制度を導入している事業所で雇用されている人だけです。勤務形態は会社員、船員、公務員など、そして継続して雇用が見込まれるパートやアルバイト、派遣社員も利用できます。財形貯蓄を利用することに様々なメリットがあります。
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1.まず一つ目のメリットは給与から天引きされる仕組み
いざお金を貯めようと残ったら貯金という方法ではいつまでたっても貯まりません。無理なくお金を貯めるために、自動的に貯まる仕組みを利用しましょう。毎月一定額を貯金して、残ったお金で生活するという方法が理想です。財形貯蓄ではまさにその仕組みを利用することができます。毎月口座に振り込まれる給与の金額はすでに積立て分を差し引いた金額です。所得税や社会保険料を差し引いて振り込まれているのと同様の感覚で、心理的なストレスがかからないというメリットがあります。
ここもポイント!
一度はじめると、もしも変更や停止の手続きをする際には勤務している会社にその手続きをしてもらう必要があります。このことからも簡単にやめづらいという部分も貯蓄という面ではメリットになります。
2.一定の範囲まで利息に税金がかからない「税制優遇効果」
財形貯蓄には「一般財形貯蓄」「財形住宅貯蓄」「財形年金貯蓄」の3種類があります。一般財形貯蓄は利息に対しての税制上のメリットはありませんが、その代わりに使いみちは自由という縛りのない部分がメリットです。3年以上の積立期間で、契約時の年齢制限もありません。財形住宅貯蓄は、将来的に住宅の購入やリフォームなどを検討している人に良いです。契約時の年齢が55歳未満で5年以上の積立期間が必要です。財形年金貯蓄は老後の資金の準備として利用できます。この住宅と年金を合わせた元利合計が550万円までなら税制上の優遇措置が設けられるなどの一定額が非課税になります。
年金の受取も据置期間の利用ができる
また、財形年金貯蓄では積立が終了して年金受取の開始を5年以内であれば据置くことができます。もしも56歳で退職してすぐに年金の受取開始をすると
60歳前からの開始になります。非課税になっている利子にさかのぼって課税されるのですが、60歳まで据置くことで60歳以降の年金受取開始にできます。要件を満たせば非課税のままで年金受取が可能になります。
3.将来のための積立貯金としては王道の貯蓄方法
将来必要になる費用として、住宅、自動車、結婚、教育、老後と必要になるお金はたくさんあります。財形貯蓄には様々なメリットがあり、活用することで将来必要になるかもしれない出費に備えることができます。