将来に向けて資金の備えを検討しているなら、貯蓄と資産運用の違いについて知っておく必要があります。どちらも同じでは?と思うかもしれませんが、根本的な部分で違いがあります。
貯蓄か運用か、生活スタイルや考え方などでお金を置く位置は変化します。資産は使う、増やす、そして守るもの。それぞれ何の目的でお金を貯蓄や運用するのか、どのような場面で活用すると良いかを考えて行きましょう。
貯蓄と資産運用のどちらを選ぶべき?
貯蓄はお金を保管するところ、資産運用は増やすこと、そして守ることです。そのため貯蓄ではお金を増すことには繋がりません。
老後資金に備えることを考えた時、貯蓄が良いのか運用すべきかを選択することになりますが、どちらか一方ではなくどちらも必要になるお金の置き場所と考えましょう。
・貯蓄としてお金を保管する意味
日々の生活や支払いにもお金は必要ですので、そのお金をいつでも引き出せる場所が必要になります。それが貯蓄ですが、目安としては3か月分くらいの生活費を貯蓄すると良いでしょう。
・資産運用はお金を増やすことが目的
資産運用は時間をかけてお金を計画的に増やすことを目的としています。遠い未来のためにリスクも負い、道程は不確実だと言えます。
そのような将来どうなるだろうという不安もあるけれど、いずれ開けてみた時には良い結果が待っているかもしれません。その良い結果に導くのは、運用する人の手法や環境が関係していくと言えます。
リスクと資産配分の調整が必要
資産運用は抱えるリスクを調整しながら、どこまでのリスクなら背負うことができるのか資産配分も必要になります。このリスクを全く負えない時に選択するお金の起き場所が貯蓄ということになります。
今は貯蓄=資産運用の時代ではない
かつてバブルと言われた時代では貯蓄でも資産運用を兼ね揃えることができていました。利率は6%や7%で、預けていれば増えるという夢のような状況です。
しかい今は超低金利時代で、例えば定期預金に預けていても0.1%や0.2%と言われてしまうと本当のただのお金の保管場所でしかありません。
そのため貯蓄は流動性を重視したいずれ使う短期的に置いておきたいお金、運用は将来使う長期的に置いておきたいお金と分けて使うことが大切になります。
目的を達成するための方法を選択すること
例えば資産運用商品の中には、個人向け国債といった比較的防衛性が強い運用もあれば、株式などリスクが高い運用方法まで様々です。
投資することも資産運用の一部であり、利益を追求すればリスクは高まり、安定性を望めばリターンは少なくなります。
しかし本来お金を何に使うのかという目標を決めることで、急いで利益を出そうとせず長期的な目線で資産運用していくことができるようになるでしょう。