将来年金はなくなる恐れがある?

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将来に備えて貯蓄をしようと思っても思うようにできないことで不安を感じる中、さらに年金がなくなるという可能性も考えられなくないという現状です。法律が改定されたことで解散する基金が続出していることがその理由です。 

基金は企業ごとに加入を決定するオプション的存在と言えるため、解散してしまえばその後の保証はどこにもありません。せっかく老後のために積立てた年金が結局戻ってこないかもしれないという不安があります。

 

1.なくなる可能性がある基金とは

年金基金は年金形式での企業独自の積み立て貯金のような存在です。基金に積み立てたお金の一部は代行部分として厚生年金扱い、残りを基金が運用してのちに給付する企業年金分になっています。運用がうまくいかずに解散する基金が続出している状況です。

予定よりも減額でもらえるならまだいいほうで、解散してしまえばもらえる保証はどこにもありません。基金ごとの規定にもよるでしょうが、支払う予定の金額もほうが持っている金額を上回ってしまうことが理由で解散するため、保証を求めることが難しいのです。

2.厚生年金基金がなくなるとどうなる?

 将来的に保証はなくなってしまうかもしれませんが、全く可能性がないわけでもありません。厚生年金基金が解散をする場合には基金が支払う予定だった年金の支払い原資は全て国に返還されます。資金を返還した後にもしも基金に財産が残った場合は、基金から年金を受給していた人、もらえる予定だった人へルールに基づいて財産の分配が行われることになっています。この分配金は基金が解散した後一時金で支払われます。

分配金を利用することで終身的に年金を受け取れる可能性も?!

 この一時金で支払われる分配金で企業年金連合会という団体から終身年金を受け取れるという方法もあります。企業年金連合会の目的は、厚生年金基金を短期間で脱退した人などへ年金をまとめて支給している団体です。分配金は一時金で受け取ることも、企業年金連合会に預けることもできます。企業年金連合会に預ければその資金を元にして企業年金連合会の独自の通算企業年金を受け取ることができます。

 今までと変わらず年金を受け取ることができる?

 厚生年金基金から直接分配金を受け取れば1回受け取って終わりますが、企業年金連合会を選択すると終身で受取りが可能になります。

しかし、企業年金連合会を利用する場合には、必ず今までと同じ年金額がもらえるわけではないということに注意が必要です。受け取ることができる分配金の額が少ない場合は通算企業年金として受け取る額も当然少なくなります。そして厚生年金基金と企業年金連合会では予定利率が違うので、一般的に見るとこれまでより受け取ることができる年金額は少なくなる可能性が高いでしょう。

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