投資信託で払い出された分配金は再投資したほうが得?

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投資信託では運用で得られた利益の一部を分配金として投資家に還元します。毎月分配型投資信託など、安定的に分配金を受取ることができる商品は特に人気が高くなっていますが、洗練された投資家の多くは資産を再投資して雪だるま式に増やすことを検討しています。
しかし分配金で同じ投資信託を買う再投資を行う場合、新規で購入する時のように費用や税金はかかるのでしょうか。そして再投資で資産を増やすことができるとはどのような仕組みなのでしょう。

 

選択するコースによって手数料や分配金の有無が異なる

新しく投資信託を購入する場合には購入手数料や税金を支払う必要がありますが、分配金を利用して同じ投資信託を買う場合は費用や税金が発生しないことがあります。
「分配金再投資コース(自動けいぞく投資コース)」で買い増しを行った場合には、購入手数料とその手数料に対する消費税相当額は発生しません。
そのため、「分配金受取コース(一般コース)」を選んで自分で買い付けるより実質、購入手数料分を安く購入することが可能になります。

 

効率よく運用を検討するなら

ただし分配金が出た段階で、決算日の基準価額が個別元本を上回った場合、その部分に対しての税金は発生します。そのため分配金が出ない投資信託より税金分の複利効果は落ちてしまいますので注意しましょう。
投資信託で長期運用を検討する場合には、同じ投資信託だとしても分配回数ができるだけ少ないものを選ぶと投資効果は高まると言えます。毎月決算型のものよりは3か月決算型、3か月決算型のものよりは1年決算型のほうが高い投資効果を得られるということです。

 

分配金再投資コースの特徴

「分配金再投資コース」は払い出された分配金で再度同じファンドを買い付けます。分配金から税金を差引いて購入可能な口数を計算し即日同じファンドを買い付けるという内容になっています。この手続きが決算を迎え分配金が払い出されるたびに自動的に実施されます。
通常の買い付けの場合にはファンドの最低買付金額が定められているのに対し、分配金再投資コースなら買い付けに下限が設けられていないので、1円単位の端数でも購入できるなど分配金の無駄が発生しません。しかもファンドの申込手数料はかかりませんので、有利に運用ができるでしょう。

 

再投資で得られる効果とは?

再投資を継続することでファンドの保有口数は増えていきます。次の決算を迎える時には増えた口数に対する分配金が払い出されるため、複利効果が働くと考えられます。
分配金を現金として受取り、結局使わずに普通預金に入れておくくらいなら再投資した方が効率良く資産を増やすことができます。
将来的にファンドが値下がりしてしまうと増えた口数分影響を受けることにはなりますが、投資対象に問題がないと考えられるなら効率や手間、費用などから考えると再投資したほうが有利でしょう。

 

事前にコースの確認を

投資信託は「分配金受取コース(一般コース)」と「分配金再投資コース(自動けいぞく投資コース)」にするか選ぶことができるようになっていますが、ファンドや販売会社によっては再投資コースがない場合もありますので事前に確認してみましょう。

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