どの投資信託にするか選ぶ時、投資信託ごとの成績である運用実績を基準にするという人もいるでしょう。確かに運用実績が良いのなら、今後も儲かりそうだと感じてしまうものです。
運用実績は過去1年や3年など、一定期間の基準価額がどのくらい変動したかを見ることができます。
ただし預貯金などの利回りとは違い、あくまでも過去の運用による実績を示したものです。それがそのまま今後に繋がるわけではない事を理解しておきましょう。
運用実績はあくまでも過去の実績
投資信託の運用実績は将来を確約するものではなく、過去の実績を示すものです。過去1年間が優秀な運用実績だったとしても、今後また同じような運用実績を保つことができるかはわかりません。
過去の市場環境による結果と考え、預貯金のように将来の収益率を提示するものではないことを理解しておきましょう。
ファンドマネージャー次第で運用実績が変わる?
また、過去の運用実績が高いのは、ファンドマネージャーがとても優秀だったからではないのかと思う人もいるでしょう。
実際に本当に能力の高いファンドマネージャーによる運用だったケースもあるかもしれませんが、どれくらい優秀なファンドマネージャーだったとしても運用実績を高く維持し続ける保証はできません。
ファンドマネージャーがどの銘柄を選んで、どのタイミングで売買するのかが運用実績に影響するというよりも、やはり市場の影響のほうが大きいと考えられます。
成長可能性の高いマーケットに注目する
過去の運用実績は過去の市場の値動きに最も左右されるので、その時の値動きのまま続く保証はありませんので実績も変化して当然でしょう。そのため運用実績にとらわれ過ぎた状態でファンドを選ぶことは好ましいとは言えません。
ではファンドの何を見て選ぶべきかについては、長期的に今後成長が見込める国や地域に投資するファンド、騰落率より安定的に資金が流入しているファンドかなどを確認していくと良いでしょう。
運用実績は全く見なくて良い?
ただし運用実績がファンド選びに全く関係ないというわけではなく、過去の基準価額の推移は確認しておきましょう。値動きをグラフで見た場合、高値から安値までの値下がりがどの位だったのかを確認できます。
この値下がりこそが、そのファンドのリスク度合いですので、仮に半値まで値下がりしたことがあるのなら、そのレベルの値下がりリスクも考えられると理解した上で検討しましょう。