少しでも豊かな老後を過ごしたいというのは誰でも同じでしょうが、そのためには資金が必要です。日本では平均寿命も延びているため、セカンドライフに対する準備は何らかの形で行っておく事が必要だと考えられますが、その方法の1つに個人年金保険があります。
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個人年金保険の特徴を理解しておく
個人年金保険は、保険料として支払った積立てたお金を、60歳や65歳など契約時に決めた年齢から年金として受取る事ができる保険です。
支払った保険料総額を上回る年金を受取る事ができるので、銀行の預貯金よりは効率的な運用が期待できます。
個人年金保険は将来的なリスクに対応できる保険?
ただし考えておかなければいけないのは、将来的に物価が上昇するというリスクです。個人年金保険でせっかく積立てをしたのに、将来は円の価値が低下してしまい契約時に決めた年金受取額では十分な老後生活の賄いにはならない可能性があります。
このような場合に検討したいのが「外貨建て個人年金保険」です。保険料の支払いや保険金の受取りなどを、米ドルやオーストラリアドル、ユーロといった外貨で行う事ができます。
外貨建て個人年金保険のメリット
円建てと違う最大のメリットは利回りが高い事だと言えます。どの保険会社の商品を選ぶのか、どこの国の通貨にするのか、さらには保険期間などで異なるものの、積立利率1.5%は最低保証されているものが一般的です。
現在、貯蓄型の円建て保険は史上最低の予定利率だと言われており、それを証明するかの様に貯蓄型の保険のいくつかは、既に保険会社によって販売停止されているものもあります。
その様に考えた場合、積立利率が最低でも1.5%保証される外貨建て個人年金保険は魅力の高い保険商品です。
ただし外貨建ては国外の通貨による取引になるので、為替リスクがあること、そして円に換金する際には両替手数料が掛かる事を納得した上で加入する事が大切です。
デメリットがあっても外貨建て!その理由は?
将来考えられるインフレや物価上昇など、1つの通貨だけで資産を保有していたら将来その国が破綻した場合など大損する可能性があります。
資産運用の格言にある「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉通り、円だけで資産を保有することは実はとてもリスクが高い行為です。
40歳代ならある程度貯蓄もあり、その多くは個人的に銀行に預けているものや、会社などで行う積立などである事が考えられます。それらが円による貯蓄なら、1つは外貨で備えておく事を考えた方が良いでしょう。
通貨を分散させることの重要性
確かに外貨で運用する事は、為替リスクや両替手数料など外貨を保有する上での独自のデメリットはあります。しかし為替レートが好転するまで定期預金などで保持しておく事も出来ますし、全てを円で持つよりも増える可能性は高くなります。
反対に円ではなく外貨のみで運用する事もリスクがありますので、円で既に貯蓄を保有している40歳代だからこそ外貨建て個人年金保険に加入できると言えるでしょう。