個人年金保険を途中解約する場合のベストタイミングは?

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個人年金保険の途中解約は損をする

老後を見据えて契約した個人年金保険。長期に渡る契約が基本の個人年金保険は、途中で保険料を支払う余裕がなくなったり、商品自体の必要性に疑問を感じて途中解約を検討することもあるでしょう。途中解約を検討し始めたらすぐには解約はせず、何か別の方法で契約を継続できないかどうかを検討してください。

将来的な年金のサポートを目的とされている個人年金保険は、契約者の多くが10~30年という長期間積み立てを行います。その間保険会社各社は、預かったお金を長期に渡りしっかりと運用していくため、基本途中解約することを想定してしておらず、途中で解約をしても保険会社側に解約返戻金を準備する余裕がありません。また保険会社が契約者の年金を継続的に支出するためには、相当な資金を蓄えておかなければなりません。そのため途中解約の割合を減らし、途中解釈者には元本割れを引き起こす設定をすることで、契約者の年金確保の必要があるのです。

途中解約したくなったら「自動振替貸付」「払い済み保険」を検討しよう

どうしても途中解約を検討しなければならない場合は、契約に付帯しているさまざまな制度を検討してみましょう。例えば翌月分など一時的な支払いが難しくなった場合は「自動振替貸付制度」があります。口座から引き落としがかからなかったり、期限内に振込みができない場合は自動的に保険会社が保険料を建て替えてくれるというものです。

最低6ヶ月以上契約していればこの制度を利用することが可能で、支払い期間猶予期限3ヶ月以内に返済をすれば利息がかからないケースが多くなっています。ただし契約内容により異なりますので、何回まで自動貸付が可能なのか自分の契約の制限回数などをきちんと把握しておきましょう。

また、一時的でなく今後の支払い継続自体が困難になった場合は「払込済保険」に変更することが可能です。これは変更時点まで積み立てた範囲内の保障内容に切り替え、それ以降の支払いをなくすものです。元本割れはしませんが、払込年数が減っているため当然受け取れる年金は当初の予定より減額されます。また個人年金保険に限らずですが、払済保険に変更後は基本的に主契約だけとなり特約は失効するほか、元の契約に戻すことはできません。

どうしても途中解約が必要だったら

さまざまな方法を検討した結果、どうしても途中解約しなければならないケースもあると思います。できるだけ損をしないように途中解約するためには、いつがベストタイミングでしょうか。下記の例を参考にしてみましょう。

※契約年齢25歳・女性・月払保険料20,000円の場合(アフラックの例)
契約期間 累計払込保険料 解約返戻金 返戻率
3年 720,000円 541,878円 75.26%
5年 1,200,000円 996,631円 83.56%
8年 1,920,000円 1,698,496円 88.46%
10年 2,400,000円 2,179,913円 90.82%
15年 3,600,000円 3,366,396円 93.51%
20年 4,800,000円 4,622,421円 96.3%
27年 6,480,000円 6,506,439円 100.40%

このケースだと、27年の契約で初めて元本割れせずに解約することができます。10年の場合では約90%元本が保障されていますので、できれば10年前後は契約を保持したほうが良いでしょう。契約から10年目以降は返率の差がゆるやかな上昇であるのに対し、10年以下の場合は返戻率の差が大きくなっていることが分かります。

解約を検討したい場合、まずは代替制度で対応ができないかどうか検討をし、それでも解約が必要であれば、自分の契約の返戻率をチェックして自分が損をする許容範囲のタイミングかどうか、確認をすると良いでしょう。

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