老後資金を検討する際に、「一度は個人年金保険を考えた事がある」という方は多いと思います。また現在個人年金には未加入で不安・・・と感じている人もいるのではないでしょうか?各年代別に個人年金加入率など、老後資金準備についての意識をチェックしてみましょう。
各年代の個人年金加入率をチェック
まず年代毎の個人年金加入率をみてみましょう。最新の生命保険文化センター「生活保障に関する調査(平成28年度)によると、下記のような数値が出ています。
20歳代 11.4%
30歳代 17.1%
40歳代 26.1%
50歳代 28.8%
いかがでしょうか?リタイア世代直前の50歳代をみても30%以下となっており、意外と個人年金の加入率が低いと思った人も多いのではないでしょうか。
各年代の老後の資金確保の手段をチェック
ではそのほかに、どのような手段で老後の資金確保手段を予定しているのでしょうか。公的年金以外の3つについてみてみましょう。
個人年金保険 退職金・企業年金 老後も働く
20歳代 24.6% 49.4% 15.7%
30歳代 38.5% 46.1% 24.6%
40歳代 39.5% 47.0% 21.4%
50歳代 40.1% 43.9% 21.2%
上記の数値は、個人年金保険への未加入者も含めた結果で、「現在は加入していないがこれから個人年金保険に入る予定」という人も含んでいます。実際の加入率と比較するとこちらの数値の方が高くなっていますので、「現在は加入していないけれどこれから加入したい」と考えている人が多いということがわかります。
尚、ここに記載した3つの要素は資金確保手段の2位〜4位で、手段として1位となったのは各年代とも「貯金」です。
個人年金保険への加入は必要か
多くの人が公的年金をベースとして貯金や個人年金など自助努力による老後資金の上乗せ、また65歳以降も働き続けて給与収入を得るといった複数の収入源によって老後資金を確保しようする姿勢が見られます。
老後に必要な資金額は、持ち家か借家か、また子供の有無など家族やライフスタイルによって変わってきます。個人年金保険は「公的年金をサポートする上乗せ準備分」の一つの手段にすぎませんので、まずは自分のケースで公的年金を除外した「老後に必要な上乗せ資金」を算出してみましょう。
上乗せ資金の準備さえがきれば特段個人年金保険である必要はなく、退職金や投資信託、預貯金・不動産・FXなどでも良いことになります。個人年金保険の場合、元本割れしないというところが大きなメリット。返戻率は110%前後の商品が多くそれほど利率が良い訳ではありませんが、「貯金よりはマシ」という感覚で確実に貯めたい、という場合にはオススメできるでしょう。
個人年金に入っていないからといって焦る必要はありませんが、もしまだ全く老後資金の準備を始めていないのであれば、確実性の高い個人年金からスタートしつつ、ある程度老後資金のめどがついてきたら他の方法も組み入れて、「資産を増やす」方向へシフトしていくと良いでしょう。