貯金ゼロ、それで老後は大丈夫?
平均寿命が年々延びている日本。医学の発達などにより長生きできることは良いことですが、貯金が全くないことで老後に対しての不安を抱えるという人もいるでしょう。気になるのは老後破産。平均寿命を目安にすれば30代の人はあと50年生きるという計算になるため、将来に備えることが必要です。
老後破産の現状
定年退職して貯金が3,000万円あったにも関わらず破産してしまう人もいるほど老後破産は深刻な問題になっています。独居高齢者の3人に1人が老後破産者であると言われています。
どこにお金を預ければ良い?
仮にお金を持っていたとして、銀行にお金を預けていれば基本的なリスクは低いので安全でしょう。ただ利息についてはほとんど期待ができません。そして一番の問題は預けているお金の価値が下がってしまうインフレリスクに対応できないことです。
インフレリスクとは
インフレーションが起きれば物価が上昇します。現在100円で購入できる商品は数年後には110円、120円出さなければ購入できなくなるでしょう。そうなれば銀行に預けているお金はそのままでもお金の価値は相対的に下がります。
貯金=資産運用へ切り替える
消費税増税、社会保障の崩壊、不安定な雇用状況、どれも将来不安になることばかりですので、貯金をする、しなくてはいけないという意識は大切です。しかし、実際どの程度のお金を貯金すれば良いのかわからない場合もあるでしょう。
現在日本では少子高齢化が進み、現役世代が年金を受給する頃にはたして本当に年金をまかなうだけの財源が存在するのかなどの問題が横たわっている状況です。そのような将来の不安に備えるためには、貯金をする=資産運用を検討するという方向転換も必要になってきています。預貯金を利用するだけでなく、株式、債券、不動産といった投資を分散して行いながら資産を守り育てていく必要が出てきています。
運用で貯金するなら
投資で儲けを目減りさせるのは税金と手数料です。例えば投資信託であれば買う時には購入時手数料、保有期間中には運用管理費用がかかります。購入時手数料はノーロード投資信託であれば手数料がかかりません。運用管理費用は安いものなら年率0.3%+消費税、高いものなら年率2%+消費税くらいが必要だということを認識しておきましょう。
自分のニーズに合う運用方法で
コストが安い投資商品は、例えばインデックス型投資信託、国際、ETF、国債、ネット証券の個別株投資などです。ただ、将来の不安に備えるためには長期運用が基本。それも踏まえながら自分の希望に合う商品を選ぶことが大切です。一般的に老後のために貯金することを目的とするなら、3,000万円から4,000万円くらいを目標にする人が多いでしょう。もしも30年でこの金額を貯めようとすると、毎月8~11万円貯金しなくてはならなくなり現実的ではありません。運用を活用することでお金にも働いてもらうことが必要になるでしょう。