将来年金はいくらもらえる?若い世代が持つ年金への不安

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自営業者とサラリーマンとではもらえる額が違う

 

年金の受給額は人それぞれですが、自営業の人とサラリーマンの人ではその額は大きく違います。国民年金に加入している自営業者の人は基本的には定額部分の基礎年金部分、厚生年金に加入しているサラリーマンなどの場合は報酬比例部分が併せて支給されます。

 

日本の年金制度は3階建て

 

まず基礎となるのが1階部分の基礎年金部分、その上に2階部分の報酬比例部分(厚生年金保険等)、さらにその上の3階部分に企業年金や確定拠出年金が乗っている状態です。

 

 

被保険者の区分について

 

自営業者、学生等は第1号被保険者として区分されます。国民年金制度に加入しますので、将来は老齢基礎年金を受給することが可能です。

 

サラリーマンは第2号被保険者として区分されます。厚生年金保険制度に加入しますので、将来は老齢基礎年金に併せて報酬比例部分である老齢厚生年金を受給することができます。厚生年金の場合、保険料は半分を事業主、残りの半分は加入者が負担することとなっています。

 

サラリーマンの扶養家族は第3号被保険者に区分されます。将来は老齢基礎年金を受給することが可能です。

 

 

老齢基礎年金はいくらもらえるのか

 

どの被保険者区分の人でも老齢基礎年金を受け取る権利があります。他にも障害給付や遺族給付というケースもありますが、多くの人が受け取ることになるのが老齢給付である老齢基礎年金です。

 

老齢基礎年金は保険料免除期間を含む保険料納付済期間が25年以上の人が、65歳に達したときに支給されるという仕組みになっています。20歳から60歳まで40年間納付をすれば満額の年額780,100円を終身的に受け取ることができます。

いくらもらえるかは次の計算式にあてはめて計算することができます。

 

・年金年額=780,100円×(保険料納付済期間/480か月)

 

 

老齢厚生年金はいくらもらえるのか

 

サラリーマンは将来老齢厚生年金も受給することができます。現在の保険料率は17.828%で、事業者と折半されるため実際に給与天引きになっているのは8.914%分です。平成29年までに18.30%まで段階的に引き上げられることが決定されています。

 

平均給与比例方式の年金制度なので平均給与が上がれば高い年金額を受給することができるという仕組みです。例えば35歳未満の平均標準報酬月額が30万円の人の場合は、老齢厚生年金の満額は年額749,801円となります。

 

 

現在の若い世代が受け取ることができる年金は?

 

現役世代である20代、30代が将来年金を受け取ることになるのは30年、40年先の話です。日本経済が将来どのように変わるかで大きく事情は変化していくでしょう。昨年の財政検証でも所得代替率が最低50%は確保することを宣言されていますし、50%を確保できない場合は、再検討することになっています。

 

仮に所得代替率50%の場合、老齢基礎年金は根額約62万円、老齢厚生年金は年額約58万円になりますので、サラリーマンでも年額約120万円しかもらえない計算になるため現役世代の年金額は寂しいものとなるでしょう。そのため老後を安定して過ごすためには、年金だけに頼らず自らが貯蓄するなど備えていく必要があります。

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