■2022年10月以降に更新される契約から、保険料が11~13%値上がりに

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今年の10月から火災保険料が値上げになることをご存知ですか?
具体的にどれぐらい値上げになるのか、加入している火災保険はそのままでいいのか。
自分は賃貸暮らしでもご実家が持ち家であれば、この記事を参考に、火災保険の内容を一緒に確認してみましょう。
2021年6月、損害保険料率算出機構は火災保険料算出の目安となる「参考純率」の全国平均を10.9%引き上げると発表しました。
これに伴い、2022年10月以降に更新される契約から、保険料が11~13%も値上がりする見込みです。

首都圏の戸建て住宅の一般的な火災保険料を年額4万5000円程度とすると、10月以降は6000円近く、値上がりすることになります。10年であれば約6万円も値上がりするのです。
この背景には、近年、豪雨や台風などの自然災害が多発し、保険金の支払いが急増したことがあります。

10年契約が廃止され短期化に

今回の改定では、保険料の値上がりだけでなく契約期間も短縮されます。かつては最長36年の契約が可能でしたが、2015年に現行の最長10年に短縮され、今回さらに10年契約が廃止され最長5年となり、短期化が進んでいます。
火災保険には、契約期間が長くなるほど保険料も割安になる「長期割引契約」というものがあるため、今回の契約期間の短縮は、契約者にとっては長期割引の恩恵を受けづらくなる改定といえるでしょう。

また、契約期間が短いと契約更新のタイミングが早く来ることになり、保険料の値上げの影響を受けやすくなるデメリットも。
例えば、保険料の値上がりの前に10年契約を結べば、10年間は値上がり前の安い旧保険料が適用されます。一方で5年契約を結んだ場合は、5年後には高い新保険料で更新しなければいけません。今後、自然災害の現象は見込みにくいことから、保険料が下がる見込みがほとんどない以上、契約期間の短縮は契約者の負担増につながります。

地震保険への影響も気になるところです。地震保険料は近年値上がりが続く傾向にありましたが、2022年10月の改定では、全国平均で0.7%値下がりします。ただし、火災保険も地震保険もその地域の災害リスクをもとに保険料を算出するため、値上がり(値下がり)率は都道府県ごとに大きく差があるのが実際のところです。自分の家や実家の場合はどうなるか、個別に確認する必要があります。

まずは現在の契約内容の見直しを

では、今回の火災保険料アップを前に何をすべきなのでしょうか。まずは、現在加入している火災保険の契約内容を見て、残りの保険期間や保険料を確認してください。と同時に、保険会社に見積もりをとり、火災保険10年契約の保険料を確認し、金額によっては保険の乗り換えを検討するとよいでしょう。

先ほど説明したように今年の10月以降は保険料が値上がりし10年契約が廃止されるため、値上がり前の旧保険料で新規の10年契約を結べるチャンスは今しかありません。
火災保険は一般的に長期契約中であっても途中で解約することができ、残りの契約期間分の保険料が戻ってきます。
契約内容の見直しを兼ねつつ、他社へ乗り換えて新規の契約を結ぶことで、将来の保険料を節約できる可能性があります。
また、見直しのタイミングで補償内容が十分かも再度確認しましょう。

火災保険は、契約期間が長めであることから内容を確認する機会が少ない保険です。だからこそ、今回の改定は契約内容を見直すよいチャンス。
ぜひ、自分の家やご実家の火災保険の内容をチェックしてみてください。

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