将来リタイアした時のための保障として
公的年金は日本国内に住所のある人全ての人へ加入を義務づけています。日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は国民年金、会社勤務している人は厚生年金、公務員や私立学校教職員などは共済年金に加入します。年金を受給する際には、厚生年金と共済年金は国民年金に上乗せする形になって支給されます。さらにその上に勤務先企業が実施している年金制度(厚生年金基金・確定拠出年金・確定給付企業年金)が上乗せされます。
受け取るためには受給資格期間を満たすことが必要
年金を受け取るためには受給資格期間を満たしていることが条件になります。保険料を納付した期間、保険料免除期間の合計が25年以上である必要があります。ただし平成29年4月からはこの期間が10年に短縮されます。
国民年金とは
日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人が加入します。老齢・障害・死亡などの基礎年金を受けることができます。
が異なります。
・第1号被保険者
農業等従事者、学生、フリーター、無職の人については第1号被保険者となります。納付書や口座振替手続により保険料を納付します。万が一納付が困難な場合には、免除や納付猶予という制度を利用できる場合もあります。
・第2号被保険者
厚生年金保険適用事業所に勤務する人、わかりやすくいうと会社員などであれば65歳以上で老齢年金を受け取る人以外は第2号被保険者です。厚生年金保険料に国民年金保険料が含まれるので、厚生年金加入者は自動的に国民年金にも同時加入することになります。厚生・共済それぞれの制度から、国民年金制度に基礎年金拠出金が交付されます。基礎年金に加えて厚生年金を受けることができます。
・第3号被保険者
第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者は第3号被保険者です。ただし年収130万円以上で健康保険の扶養対象外の人は第1号被保険者となります。保険料は配偶者が加入する年金制度が一括して負担します。
共済年金
共済制度は、公務員や私立学校の教員として常時勤務している人は共済の組合員(加入員)となります。共済組合には、短期給付と長期給付がありますが、短期給付は健康保険同様の給付で長期給付は年金給付と同様の給付で厚生年金に相当し、原則基礎年金に上乗せして給付されます。長期給付の種類には、退職、障害、遺族などの共済年金があります。
年金で不明な点は問い合わせを
2007年に問題になった消えた年金問題。婚姻による氏の変更や入力ミスなどによって生まれた消えた年金がありました。現在では年金時効特例法により年金記録は訂正されていますし時効(5年)も撤廃されました。現在の価値に受給額が見合うように、加算金も支給されることになっています。
また、給与天引きになっていた保険料が納付されていなかった場合にも同様です。給与天引きの事実が年金記録確認第三者委員会で認定されれば年金記録・年金受給額の訂正が行われます。学生さんや失業中の場合、保険料免除制度を利用することで未納扱いにはなりません。一定の届出や申請が必要です。