価格の指標である物価はどの時期でも同じではなく変化していきますが、物価が上がるここと、そして下がることは特定のものの価格ではなく全体的な値段が変動することを言います。
物価が上昇することをインフレーション、物価が下がることをデフレーションといいます。
「物価が上がる=貨幣価値が下がる」ということで、逆に「物価が下がる=貨幣価値が上がる」ということになります。
インフレとデフレの時の金利の動きは?
国はお金の回り具合を調整するために中央銀行を介して各銀行へ設定するといった政策金利を行っています。
インフレとデフレは金利にも影響を与えます。
インフレの時の状況
インフレの時は経済活動が活発化している状態で市場にお金が流れすぎている状態です。
お金の価値は下落しており物価が上昇するといった生活に負担が大きいと言えるでしょう。
・インフレの時の政府の対策
政府は金利を上げなるべく銀行口座にお金を預けておくように促し、お金の流れを止めようとします。
デフレの時の状況
デフレの時には経済活動は破綻しているため、物価は安くなりそしてお金の価値は上がっています。
物価が下落し企業収益は悪化すると、賃金や人員が削られて失業は増加し需要は減衰します。
消費者は価値が高いお金をなるべく使わないようにするため市場にはお金が流れなくなって物はますます売れません。
経済はさらに停滞し益々お金の価値が上がり、なんとか売ろうとさらに物価は安くなるというデフレスパイラルが起こります。
・デフレの時の政府の対策
政府はお金ができるだけ流れるようにと銀行の金利を下げて銀行に預けているお金を外に出すように促す政策を取ります。
外にお金が出ることで物の購入や投資になどに使われてお金の流れができていくことを狙っています。
債券の場合
お金と同質と言える国や会社の借金証書でもある債券の場合は、インフレ時には価値が下がりデフレの時には価値が上がります。
今後日本がインフレや円安に向かうということを考えた時には、日本国債などを長期で運用するのは賢い選択とは言えないでしょう。
デフレからインフレへと向かっている状況下の中では株などで利益をあげることができると言えます。
インフレとデフレはどちらが得?
政府が政策金利などを行うことによって、インフレ後にはデフレ、デフレ後にはインフレがやってくることになります。
インフレとデフレはどちらのほうが良いというわけではありません。
デフレの時期には株などの投資、インフレの時期には口座預金や債券投資が望ましいということになりますが、将来を見越した運用方法を行うことで所有している資産を今よりも増やすことができるでしょう。