預貯金にお金を眠らせていても低金利で増えることはありません。
貯蓄ではなく資産運用の必要性が高まっているのは、時代の流れや経済の状況が大きく影響していると言えます。
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これまでの日本経済は?
高度経済成長期を迎え先進国へと駆け上がっていた頃の日本は、ただ銀行に預金しているだけでも高金利によって増えていた時代もありました。
さらに経済は順調に成長を続けて1989年末には日経平均株価は最高値を記録するなど、順風満帆な経済情勢でした。
しかし1990年代には状況は一転し、バブル経済の崩壊で地価や住宅価格は急落し不良債権は拡大。大手金融機関は相次いで破綻に追い込まれることになりました。
低金利時代はそこから幕開けとなり、銀行などにただお金を預けているだけではお金を増やすことはできなくなったのです。
気になるのは将来の「年金」
日本の年金制度は現役世代から集めた保険料を年金世代に渡すという仕組みになっています。
少子高齢化が急速に進む中、今後は現役世代の減少で年金生活者を支えていくことは困難となるでしょう。
いずれにせよ年金だけで老後の生活費を支えることは不可能な状況に陥るでしょうし、老後の生活に不安を抱える人は増えています。
将来必要になるイベント資金
人生には様々なイベントが待ち受けており、例えば結婚費用にかかる費用は婚約・結納・新婚旅行まで平均421万円、教育費用は幼稚園から大学まで全て国公立だとしても約1,000万円、全て私立だと2,300万円は必要になります。
さらに夫婦2人がゆとりを持ってセカンドライフを送るための生活費は、平均月約38万円は必要という報告もあります。
貯蓄ではなく運用で増やす
資産運用には複利効果を切り離すことはできません。
複利は運用して得た利息分も運用に回して利息をさらに得ていくため、元本にのみ利息がつく単利とでは運用年数が長くなれば差が大きくなります。
実際の運用効果はどのくらい?
例えば100万円を年利1%の定期預金に20年預け、それが複利でも約122万円にしかなりません。
仮に同じ100万円を運用利回り5%の商品で20年間実践すると、100万円は約265万円まで増えることになります。
複利とあわせて必要な「分散投資」
資産を1つの商品に集中して投資した場合には商品の値が大きく下がると目減りしますので、いくつかの商品に分けて投資することが望ましいでしょう。
この方法が分散投資で、実施するには複数の金融商品・銘柄に投資するためのある程度まとまったお金が必要になります。
しかし実際に金融商品を分けて複数の銘柄に投資を行うほどの資金を準備することができないという人もいるでしょう。
そのような場合には投資信託などを利用することで、少額での分散投資が可能となります。
お金に働いてもらうという考え方を
資産運用はこれからの将来の不安を少しでも解消するために必要になることです。
お金は貯めるだけではなく、少しずつ増やすことが重要になりますので効率的に増やすには複利で、そしてリスク軽減のためには分散投資を行うという方法が望ましいでしょう。