投資で効果を得るための基本として、分散投資を実践することがあります。分散投資は複数の資産や銘柄に広く投資を行うことですが、投資の途中で大きな損失を抱えることがなく長期投資を可能にします。
長期投資を行うことによって複利効果が活かされ、効率的な運用を可能にします。長期投資は投資した資産を長期間保有し続けることです。
長期投資が運用を効率的にする理由
長期になればなるほど複利効果が増え、保有資産の値上がりと配当で資産を大きくすることに期待ができます。
そして1年あたりの投資コストを抑えることに繋がります。信託報酬にかかる保有中のコストは毎年負担する必要がありますので、短期保有でも長期保有でも1年にかかるコストに差はありません。
しかし売買コストは1年保有なら1年で負担、10年保有なら10年で負担すると考えた場合には10年保有のほうが1年あたりのコストを軽減できます。
さらに長期保有のほうが、暴落時の悪影響を吸収できるとも考えられます。
多くの銘柄に投資することによる効果は?
アメリカの投資専門誌が2001年に発表した研究によると、米国株式の場合、無作為に選んだ50銘柄に投資を行うことで個別銘柄の価格変動のブレによる不安定さの大部分を低減できることが分かっています。
日本でも以前野村證券が行なった約1,500銘柄の日本株式を対象にした同様の調査で、同じ結果が出ています。
これによって株式投資は50銘柄に分散して投資を行うことが、投資の途中で損失を抱えたまま強制終了してしまうリスクを軽減させることができると言えるでしょう。
多く銘柄を購入できる?
実際に50銘柄に投資しようと思うと、かなりの資金が必要になると考えてしまいます。1つの銘柄の投資額が何十万円もする場合、一度に50銘柄分も購入しようと思うとかなりの資金が必要となります。
これでは分散投資したくてもできないことになります。このような場合、インデックスファンドを購入することで、東証上場の全銘柄に投資する場合にも最低1万円から投資が可能となります。
資産レベルでの分散投資を
投資の対象となるのは株式だけではありません。世界全体の資産から見た場合には、日本株式の規模はわずか2%です。
株式の場合、銘柄以外に資産の種類、国、業種など様々な分散方法があります。しかし債券や不動産なども投資の対象として検討することにより、色々な切り口から分散することが可能となります。
大きな損失を抱えてしまい、強制終了してしまうことにないように、株式や債券など資産レベルでの分散投資も検討するようにしましょう。
資産レベルで分散投資を行うことで、世界中の機関投資家が行う投資法を実践することができます。