運用方法に投資信託を選択している人もいるでしょう。これから投資信託で運用を始めようかと検討している人は、投資信託を売る時の値段は事前にわかるものなのかなど気になる部分も多いでしょう。
投資信託で運用を検討するのなら、投資信託の仕組みなどについて十分に理解した上で始めるようにしましょう。
投資信託を売却する時の値段は?
投資信託を売却したい!と思った時に解約を申し込むことになります。しかし売却する値段については、この申し込みの時点では決まっていません。
投資信託を売る値段は事後的に判明することになりますが、これをブラインド方式といいます。
投資信託の解約は一般的には午後3時の受付で締め切られます。売却の値段は解約申し込みの当日の証券取引所終了後の基準価額をベースにします。
さらに時差の関係で当日ではなく翌日の基準価額がベースになる場合もありますので、解約代金の支払いも1日ずれることがあります。
なぜブラインド方式が採用される?
目に見えないという意味があるブラインド方式ですが、売却前に値段がわかってしまうと売りたい投資家と保有している投資家に不公平が生まれてしまうことから採用されている方式です。
基準価額から差し引かれる金額とは?
投資信託を売る値段は基準価額から信託財産留保額を差し引いた金額になります。
いくらが売る値段になっているかについては、翌朝の新聞や運用会社が設けているホームページなどで確認することができます。
ただし投資信託でも信託財産留保額がかかるものについては、基準価額から信託財産留保額を差し引いた額(解約価額)です。
・信託財産留保額とは
投資信託を換金する際には、解約時手数料とは別で一定金額が徴収されることがあります。この徴収される費用を「信託財産留保額」や「信託財産留保金」といいます。
解約時手数料と違って販売会社が受け取るものではなく、投資信託の財産として組み入れられる費用です。
投資信託を売却した時の手取り額
投資信託を売った時に手にすることができる金額の算出方法は次の通りです。
手取り金額=(解約価額-解約時手数料-税金)÷基準価額の口数単位×解約口数
1口1円の投資信託は「10,000」、1口1万円の投資信託は「1」が、「基準価額の口数単位」部分に入ります。
その他にも手数料が差し引かれることも
その他にも投資信託の種類によっては、信託財産留保額だけでなく様々な手数料が発生する場合があります。
例えば買う時には手数料が発生しないけれど、売る時に「解約時手数料」がかかることもありますし、購入した時の値段より解約価額が高い場合には税金が差し引かれるなどにも注意しましょう。