老後を安心して過ごすにはいくら貯蓄が必要なのか?

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厚生労働省が発表した平成26年分の簡易生命表によると、日本の平均寿命は男性が80.50歳、女性が86.83歳となっています。男女とも平均寿命は過去最高を更新するなど、年々男女ともに長生きの傾向があります。

 

1.安心できる貯蓄額の平均は2773万円

 明治安田生命保険が平成27年に発表した40代以上を対象にした「セカンドライフの生活設計に関する調査」によると、安心して老後が暮らせるために必要になる貯蓄額の平均は2773万円でした。その中で、この額に届きそうな貯蓄ができている人は全体の半分以下という結果です。

貯蓄をするという背景には、医療や年金といった社会保障制度が今後も維持していくかどうかに対しての不安があるためだと言えます。それを象徴するかのように、貯蓄の目的は全体の7割以上が老後の生活資金として行っています。実際に老後にかかる費用がどのくらいかわからないので怖くて使えないという理由が半数を占めています。

2.老後資金の柱になるのは公的年金、退職金、そして金融資産の3本

 仕事を引退したあとの老後の支出は給与がなくなりますので、公的年金、退職金、金融資産でまかなうことになります。

  公的年金に頼るだけでは将来赤字になる可能性がある

 実際年金で生活する人の多くは、生活費全部もしくは6割を老齢基礎年金や老齢厚生年金の公的年金でまかなっています。国民年金は年金を納めた期間または免除の期間に比例して受給額が決まります。厚生年金を受給している人は、国民年金の基礎年金に厚生年金部分がプラスされるので、国民年金の人よりも多く支給を受けられます。

  実際の受給額ってどのくらい?

 平成26年度の末時点での厚生年金の月平均受給額は約14万5千円、国民年金が約5万5千円なので約2.7倍の差があります。性別でも差があり、男性は女性の1.6倍の受給になっています。数字を見る限りではこのような支給額だけでは老後の生活はまかなえそうにないと感じるのは当然でしょう。

そして将来的にも少子高齢化は進み、さらに年金受給額は減少する傾向にあると予測できます。終身的に受給できる公的年金は将来の大切な収入源ですので、その受給できる金額を増やしつつ、合わせて老後の貯蓄をしながら資金計画を立てていくことが望ましいでしょう。

 3.将来もらえる金額を増やすために

 個人型401kを利用することで運用に回す資金が全額所得控除されます。所得税が節税できて運用益も非課税です。老後の年金を作る方法としての運用方法として利用できます。

年金の受給時期を先延ばしにすれば受給額を増額できます。厚生年金、国民年金のどちらでも利用できます。65歳からもらえる時期を1か月遅らせるごとに0.7%分受け取る年金額を増額することができます。

また、公的年金ではまかなえない老後の資金を補う手段として、生命保険や株、投資信託など各種資産運用を利用するなど方法は色々あります。家庭の環境や状況でどの方法を選ぶのか違ってきます。

後を安心して過ごすにはいくら貯金が必要なのか?

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