まずは混乱しやすい円高と円安の意味から理解しましょう。ドルなどの外国為替に対する日本の円の価値がどうかを表しています。仮にドルと円の為替レートは1ドル110円だとします。1ドルで購入できる缶コーヒーを買うためには円にすると110円必要です。
しかし為替レートが1ドル110円から120円に変わった場合、これまでは110円で買うことができていたのに10円余分に必要になります。これは円の価値がドルに対して低くなったことになり、円安ということです。
逆に1ドル110円から1ドル100円になったとすれば、これまでは110円出さなくてはいけなかった缶コーヒーが100円で買うことができます。ドルに対する円の価値が上がるので円高ということになります。
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1.1ドル○円○銭の意味とは
為替レートの意味は、「日本円と海外通貨」や「2国間の通貨」を両替などで交換する時の取引価格や相場のことです。
1ドル○円○銭とあらわしているのは、米ドル/日本円の為替レートです。
為替レートは通貨の売り手と買い手が納得した価格で決定します。売り手も買い手も世界経済、情勢などを元にして売るタイミングや買うタイミングを判断していますので、常に変動しているわけです。
そしてこの為替レートの変動があるから利益を出すチャンスがあるというわけです。
2.為替差益と為替差損とは?
為替レートの変動によって得ることができる利益を為替差益といい、損失のことを為替差損といいます。
1ドル100円の為替レートの時に1,000ドル購入すると10万円分かかります。のちに為替レートの変動により、1ドルが110円になったとしましょう。この時にドルを売り、円を購入した場合は11万円になります。この1万円の差額が為替差益です。
逆に1ドル90円の為替レートの時にドルを売って円を買うと9万円ですので、差額の1万円は為替差損です。
3.どうして為替レートは変動するのか
変動の理由は色々ありますが、主に次の3つが大きな理由としてあげられます。
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経済指標
国内総生産(GDP)、インフレ率、失業率、財政や経常収支などが関わります。経済指標が発表された際に、景気が向上していると判断されたら通貨の価値も上昇します。米ドルは世界基軸通貨になっていますので、アメリカの経済指標は特に影響が大きいです。
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通貨の金利
低金利の通貨に関しては一般的に評価が下がりやすいので為替レートも低下します。高金利の通貨の場合は景気が上向きと判断されるのでレートが上がりやすい傾向にあります。
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投資家の動き(テクニカル要因)
レートの過去の値動きを表したチャートを参考にして投資家たちが予想をします。投資家の動きが為替レートに大きく影響を与えます。