保険はギャンブル?不幸な宝くじと呼ばれるその理由は?

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保険は不幸な宝くじと言われることがあり、死亡や事故、病気などの不幸があれば「当たり」であると言えるでしょう。当たりの状態になった時に、契約している保険から給付金や保険金を受け取ることができます。この給付金や保険金を懸賞金に例えた場合には、まさに不幸なギャンブルと言えるでしょう。

 

 

公営ギャンブルの宝くじの場合

公営ギャンブルである宝くじの代金は、その半分以上が国に取られる仕組みになっています。とても戻りの悪いギャンブルだということがわかりますが、保険をギャンブルに例えた場合、テラ銭と呼ばれる主催者に支払う参加料は保険会社の手数料に利益を加えたものになります。

損害保険会社のテラ銭はいくら?

保険会社は決算の時に事業費率を毎年公表していますが、事業の運営上に必要な経費が事業費です。新規で契約を募集したり、事務管理の費用や保険料の収納など様々な費用がそこには含まれています。多くが1年契約で掛捨て保険になっている損害保険の事業費率を見た場合、2014年度は32.2%で、利益など最終的に損保会社が留保した分が5.5%なので37.7%でした。そのため保険料が1,000円の場合には370円がテラ銭ということになります。

生命保険会社のテラ銭は?

生命保険の場合には、損害保険よりも経費が高くなりますし、販売することが難しいケースが多いため、営業費用がかかります。損害保険のテラ銭よりも生命保険会社のほうが高い費用が必要になりますので、そのように考えた場合には生命保険は戻りの少ないギャンブルだと言えるでしょう。

保険のテラ銭は引き下げられない

日本よりもアメリカのほうが競争は激しい状況で、経費を切り詰めながら保険料を安くして価格競争に打ち勝つための策を講じている状況です。保険はカジノや競輪・競馬などのように、お客さん側から集まってくる商品ではありません。セールスをしたり店舗を設けて広告を打ち出すなど、一定の営業コストがかかります。保険の引き下げには限界がある中でも、日本は規制緩和によって保険会社での競争も激化している状態です。戻りが悪いと感じるのであれば、本当に必要な保障は何かを良く吟味して加入することが必要です。

不幸の宝くじだからこそ?

保険は当らなければ掛捨ての保険料などは捨ててしまうのと同じことと思うかもしれません。しかし保険の支払事由に該当しなかったことが幸福なことなのです。何十年にも渡って保険料を払い続けてついに保険を全く使わなかった場合など、保険会社にお金を渡しただけだったと不満を言う人もいます。しかし保険は万が一の時のために入るもので、ケガや病気がなかったことが幸せなことだと思いましょう。不幸な宝くじは当らないほうがたとえ保険料を捨てることになっても幸せなことなのです。

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