一般財形貯蓄のメリットとは?利用すると得になることは?

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一般財形貯蓄は正式名が「勤労者財産形成貯蓄」と言うものであり、勤労者財産形成促進法に基づいた福利厚生制度です。
2007年3月に財形活用給付金制度が廃止になってからは、さほどメリットはないと言われています。
しかし一般財形貯蓄を利用できるのは、制度を導入している事業所で働く人だけですので、限られた人だけの特権という意味ではメリットがあります。雇用形態については正社員だけでなく、パートやアルバイト、派遣社員でも対象です。

 

給与天引きで種類も豊富

財形貯蓄は、給与から定期的に天引きされて積み立てていく貯蓄方法です。財形貯蓄には一般財形貯蓄の他にも、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類があり、利用要件はそれぞれ異なっています。

 

一般財形貯蓄は目的問わずに積み立てできる

財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄とは異なり、一般財形貯蓄の場合にはお金を積み立てる目的を問わないため、一部のみ引き出しや解約することが自由です。
ただし自由度が高さから、財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄のような税制上の優遇措置はないことも理解しておきましょう。

・自由度の高さが魅力
加入年齢は制限がなく、資金使途は自由で積立金額の上限もありません。積立期間は3年以上で複数の金融機関と契約できます。財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄と併用することも可能で、税金は2037年12月31日まで20.315%の源泉分離課税となります。

・転職しても継続できる
3年以上保有している場合は勤務先指定の金融機関に預け替えも可能です。さらに転職する場合など、退職後2年以内に継続手続きを取ることで転職先でも積立の継続が可能になります。

・金利が有利に運用される
一般財形貯蓄は1年以内の払い出しはできませんが、その後は一部引き出しがいつでも可能なため流動性の高さが魅力です。
銀行の普通預金と近い特徴がありますが、銀行の金融商品の中で金利が高めの金融商品と似た金利になっています。

・融資を受けることも可能
財形貯蓄は融資を受けることもできます。財形貯蓄残高の10倍(最高4,000万円)以内の範囲で、必要額の90%までが融資されます。
融資を受けるためには、1年以上の財形貯蓄期間があり50万円以上の貯蓄残高があること、借入申込日の2年前から借入申込日までの期間に財形貯蓄積立を行っていることなど、要件があります。また、会社から利子補給、住宅手当支給などの返済負担軽減措置が受けられるかも確認してください。

・金利が引き下げになる場合も
適用金利は5年ごとに見直される5年固定金利制になっていますが、常用労働者300人以下の企業に勤務する人で平成30年3月31日までに新規に貯蓄を始めた場合には、「中小企業勤労者貸付金利引下げ特例措置」としては当初5年間の金利が0.2%引き下げになります。

 

財形貯蓄のメリットを上手く活用した貯蓄運用を

財形貯蓄の中でも一般財形貯蓄は、自由度や流動性の高さなど様々な魅力があります。
財政制度を導入している事業所で勤務していなければ利用できませんので、活用できる場合には検討してみると良いでしょう。

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