生命保険会社から販売されている個人年金の多くは、契約時の利回りと言える予定利率を元に保険料と受取る年金額が確定するといった形が一般的です。
その一方で利率が変動するタイプの個人年金もあり、市場金利に合わせて随時見直しが行われるといった特徴があります。
変動タイプの個人年金は契約時の段階で将来受け取ることができる年金額は確定していません。今後日本の景気が良くなれば、年金額の増加が期待できると考えられます。
ただし今後も金利の上昇見込めない状態が続けば、結局増額されることになく年金を受取ることになる可能性もありますし、さらに利率が下がるという可能性もあることは理解しておきましょう。
年金額が増える可能性がある
将来受取る年金の増額が期待でき、予定利率は金利に応じて変動しますが契約時は固定が一般的です。また、最低保証予定利率も設定されていますが、定額タイプの個人年金と比較するとやはり低く設定されています。
許容できるリスクの範囲を決めることが大切
例えば「5年ごと利差配当付個人年金保険」など、景気回復が期待できなければ定額型個人年金よりも返戻率が低くなります。
市場金利への期待は高まっていますが、今後物価が上昇しても給与が増えなければ金利上昇にブレーキがかかるとも考えられます。
そのため利率変動金利タイプの保険を選択する場合には、どの程度のリスクを負うことができるかをまず明確にして決めましょう。
長期で見れば揺れも一時的
変動タイプの個人年金保険は、金利上昇ですぐ予定利率も上昇するというわけではありません。ただ、短期で見た場合の金利は変動があるとその揺れが大きく感じてしまいます。しかし長期で見た場合には、その揺れも一時期の揺れに過ぎず、金利を平均化することができます。
変額個人年金とは異なる?
保険会社は年金原資になる積立金について、年金支払開始期間まで運用していき、その運用実績に応じて受取ることができる年金原資や年金額が変動するといったタイプの個人年金です。
変額個人年金保険は特別勘定といった、変額保険のみの運用枠内で保険料が運用されます。
年金を受取るタイミングで、運用実績により積立金が大きくなっていれば年金額は増えることになりますが、運用が上手くいっていなければ年金額は減少します。
万一年金を受取る前に契約者が亡くなったという場合でも、それまでに支払った保険料と積立金などで算出された死亡保険金額が受取れるものが一般的です。
老後の備えの1つとして
利率が固定するものよりも、将来景気が回復することを考えて考えられた保険などもあります。今後どのように利率が動くかは明確なことはわかりませんが、老後の備えの方法の1つとして検討してみると良いでしょう。