将来公的年金に頼ることができないため老後の生活に不安を持つ人は急増していますが、早い時期から計画的に老後資金を準備することで不安も軽減されるでしょう。
老後の備えとして個人年金保険を検討する場合、どのようなメリットがあるのかを確認しておきましょう。
個人年金保険のメリット
個人年金保険のメリットとしてあげられるものは大きく次の3つです。
『毎月自動的にお金が貯まる』
積立預金や財形貯蓄などもそうですが、余ったら貯めるという方法考えていても貯蓄は成功しません。
給料から天引きもしくは自動的に口座から引き落とされるという先行型貯金が貯蓄の成功の秘訣です。
『貯めたお金が引き出しにくい』
個人年金保険は、保険料払込期間中に解約してしまうと元本割れすることから簡単に解約できない状況になります。
強制力があることで続けて保険料を支払うことができ、確実に老後資金の準備として貯めていくことができるでしょう。
『生命保険料控除の対象になる』
個人年金保険料は生命保険料控除の中でも「個人年金保険料控除」という区分に該当します。
この税金面で優遇されるメリットは見逃がせない部分でしょう。
例えば保険料を年間8万円以上払った場合の所得税と住民税をあわせた年間節税効果は以下の通りです。
・課税所得196万円~330万円…6,800円
・課税所得331万円~695万円…10,800円
・課税所得696万円~900万円…1万2,000円
ただし個人年金保険料を受けるためには、保険料払込期間10年以上であることや受取人の条件などがあります。
変額年金の場合は?
個人年金保険の中には変額年金といった投資信託で運用してその運用成果で受け取ることができる年金額が決まるものもあります。
この場合には直接自分で代表的な株価指数に投資信託などの低コスト商品を購入することを検討することができます。
ただし変額年金の場合には個人年金保険料控除の対象ではなく一般の生命保険料控除の対象であるという部分に注意しましょう。
老後の資金づくりは何で行う?
全額自分で老後資金を用意するというと、個人年金保険の増え方を見た場合にはこれで足りるだろうかと不安になる部分もあるかもしれません。
ただし強制的に貯まることや毎年の税控除が受けられるという部分は個人年金保険の強みの部分です。
例えば個人年金保険に加入しながら少額を投資信託などで積立してみるといった方法でも良いでしょう。
確実に貯めていくものと、増やすという部分に着目した2重プランで将来の資産形成に役立てるようにしましょう。
まずは自分がいくら老後資金に必要で、毎月いくらずつを貯めていけるかということから確認しましょう。
無理な貯め方は家計の首を絞め続きません。無理なく長く続けて貯めていける方法を取ることが一番です。