個人年金保険は自分や家族が将来一定の給付を受け取るために積み立てていく金融商品です。一般的な個人値金保険は、契約の際に60歳や65歳など定めておいた年齢から年金受け取りが開始されるため貯蓄性の高い商品と言えるでしょう。
個人年金保険のメリット
個人年金保険は、受取人が保険料の払込者またはその配偶者であり、10年以上の期間に渡り定期的に保険料を支払う契約になっていること、さらには支払いが満60歳になってから支払われる10年以上の定期または終身年金であることで生命保険料控除の対象となります。さらには契約の際に個人年金保険料税制適格特約を付帯するなど様々な条件がありますが、控除対象になると1年間に支払った保険料の一部を控除額として所得額から差し引くことができるため所得税と住民税の軽減が可能です。
個人年金保険のデメリット
個人年金保険は貯蓄性が高く、将来の備えとして人気の高い保険商品ですがインフレ(物価上昇)に対応できないという弱点があります。将来インフレになれば現在のお金の価値と年金を受け取る時点でのお金の価値は大きく変わってしまうというリスクがあります。
将来インフレになることが想定される?
将来的にインフレという状況になって物価上がるのかどうかは不明ですが、1970年から2000年までの30年間の国内の物価を見た場合、平均で3.2倍程度上昇しています。高度経済成長期であったことも手伝っていることから、現在と状況は大きく異なると言えますが食料品などほとんどが輸入に頼っている日本の将来は消費税増税なども含めて物価上昇を想定したほうが良いでしょう。今後20~30年の間に物価が2倍近くまで上がっていた場合、今1万円で買える物は2万円出さなければ買えなくなります。
インフレになった時、個人年金保険は損?
将来受け取ることができる個人年金と物価の関係を考えれば、インフレになれば将来受け取ることができるお金の価値は下がることになるでしょう。現在は超低金利という状況でここからさらにデフレになったとしてもある程度の対応は可能でしょうが、インフレに振れた場合には将来受け取る年金の価値は実質的に目減りすることになるのでそのリスクを許容できなくなってくる可能性があります。
将来予想されるインフレに対応するには?
物価が上がっても対応できる仕組みづくりをしておくことが必要になります。個人年金保険で貯蓄をしながらも、他にもインフレ対応できる保険や投資を検討していくことで老後資金を確保することができるでしょう。セカンドライフを安心して過ごすことができるように、リスクを分散させて低減し保障と同時に収益も確保できるように検討してみましょう。