個人年金保険に加入した場合、保険料の支払い方法について迷うことがあるかもしれません。例えば手元にまとまった資金がある場合など、一括で保険料を支払ったほうが得なのでしょうか？
一度に保険料を支払う方法
保険料の支払方法には一時払い、全期前納という方法があります。加入した個人年金保険の保険料の支払方法に、これらの支払方法が選択できるようになっていれば契約時に保険料を一括で支払うことも可能です。
・一時払い
契約した保険の保険料を一括で支払うことで、全額を契約時に支払いますので保険料は割安になります。
・全期前納
一括で保険料を支払うところまでは一時払いと同じですが、支払った保険料は保険会社が一旦預かるという形になります。そして保険料の支払日を迎えたタイミングで保険会社が預かった保険料から支払っていきます。月払いや年払いよりは保険料を安く抑えることが可能です。
生命保険料控除の対象となる年が異なる
個人年金保険で活用したいのは生命保険料控除の個人年金保険料控除です。一時払いと全期前納はどちらも一度に保険料を支払う方法でありながら控除の扱いが異なりますので注意しましょう。
一時払いは保険料を支払った年分のみが控除の対象です。しかも個人年金保険料ではなく生命保険料控除の枠になりますので、他にも生命保険に加入している場合には控除にメリットがなくなる可能性がありますので注意しましょう。
全期前納は保険料を保険会社が預かった状態であり、保険料の支払いは保険会社から毎月行われている形になっていますので毎年控除が適用されます。
一時払いと全期前納の特徴の理解を
一時払いと全期前納払いは保険を契約する際に全保険期間分の保険料を準備する必要があるという部分では同じです。
しかし一時払いは保険料を支払っていますが、全期前納払いは保険料を保険会社に預けています。
仕組みが異なるため、全期前納で保険料を支払っている場合には、保険事故が発生した場合や解約時には未経過分の保険料が返還されたのに一時払いでは返還されなかったというケースもあります。
保険料を軽減しながらも控除も受けることができる支払方法を
ただ単に保険料の総支払額だけで比較した場合には一時払いのほうが保険料は割安になりますので得すると感じるかもしれません。
しかし全期前納なら毎年生命保険料控除を受けることができるという部分でも一時払いにはないメリットがあります。
個人年金保険は老後に必要なお金を積み立てて行くという保険ですので、毎月分割払いで保険料を支払うことが一般的です。
ただしまとまった資金がある場合には全期前納という選択により、保険料を軽減することもできますので検討してみると良いでしょう。
