マイナス金利で定期預金の金利はどのような影響を受けた?

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よく耳にするマイナス金利は、銀行などの金融機関が日本銀行に預ける当座預金の一部が対象ですので、顧客の銀行預金などに適用されるものではありません。
日本銀行が行う金融政策の1つがマイナス金利で、銀行が日本銀行に預け入れる当座預金を市場に出回らせることが景気回復になると考えられた政策です。

 

定期預金の金利は今後さらに引き下げに?

銀行預金の金利は、それぞれ銀行が設定しています。マイナス金利が導入されてから金利水準を引き下げる動きは十分見られており、定期預金の金利が今後さらに引きさがるメガバンクや地方銀行も続出しています。

 

定期預金に預けてもお金は増えない?

現在銀行の定期預金の金利は0.025%前後ですが、今後0.010%まで引きさがる銀行が多く見られますので銀行に預金していてもお金を増やすことはできません。
生命保険会社でも販売停止になった保険商品や、2017年4月から予定利率の引き下げで保険料が高くなる保険商品もあります。
市場金利はマイナス、10年国債を購入したとしても運用利回りがマイナスという事態に陥り、民間銀行では普通預金や定期預金といった預金の金利、住宅ローンなど融資商品の借入金利も引き下げるといった対応が行われています。

 

景気どうして回復しない?

日本経済は1990年初頭にバブル崩壊してからデフレ状態です。物価は下落し景気は低迷という状況が長く続いていますが、製造業を営む企業などは安い製品をどのくらい売っても売上は向上せず、コストは通常にかかるため利益は出しにくくなります。
そのような状況でこれまで通り事業を継続していくことは難しくなり、設備投資を抑え労働者の賃金を削るといったコスト削減に乗り出します。
そうなると個人の家計にも影響を与え、お金は使わずなるべく持っておくという考えにシフトされてしまい市場はいつまでたっても潤うことはないでしょう。そのため政府は物価の上昇目標を2%と設定しています。

 

重要になるのは預金ではなく運用?

市場金利や預金金利が今後さらに低下することで資産運用の重要性にスポットがあてられています。
日銀はマイナス金利を導入する前から、金融緩和政策として上場株式投資信託や上場不動産投資信託といったリスク資産も買い入れています。
物価上昇2%という目標を達成できる目途が立つまでは、現在の金融緩和政策は継続されると考えられます。いずれ物価上昇となることを考えると、その時に備えた投資を検討する必要があるでしょう。

 

資産運用で将来に備える

しばらく銀行預金の金利は現在期待できる状況ではありませんので、自身で資産運用を行い増やすということに目を向けていくことが重要です。

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