投資信託は必ず投資資金が増えるというわけではなく、リスクとして減る可能性もありますので余裕資金で投資を行うことが大切です。生活資金や生活準備資金は安定性を第一に考える必要があるものですが、それを高いリスクの高い収益性が見込める商品に投資してしまうのは危険です。間近に使う予定があるお金はなるべくリスク低いものに投資し、将来的な貯蓄などしばらく使う必要のないお金は長期で運用できるもので少しリスクがあってもリターンも望めるものへと投資することが望ましいでしょう。投資に使うお金のリスクとリターンについて、安定性と収益性のバランスを考えて選択することが必要です。
安定運用なら投資信託?
例えば長期的に安定して運用したいのであれば投資信託は魅力的な投資商品です。ファンドの性格、特色、投資対象、運用方針、運用スタイルなどを確認しましょう。NISAで投資信託を行う場合、安定的な運用が期待できるものに債券があります。NISAは債券を非課税対象外にしていますが、株式投資信託の中で債券だけに投資を行う投資信託もありますので実用的な債券運用をNISA口座で行うことが可能となるでしょう。
どうして債券は安定している?
株式と比較した場合に債券の価格が安定しているのはなぜでしょうか。債券は不動産投信や株式と異なる性質があり、一般的には償還期限が設けられており発行体が破産しなければ償還時に元本が額面で戻る仕組みになっています。額面よりも値段が安くなった際に購入し、償還まで待つことで額面との差額を利益にすることができます。そのため値段が継続して下がるということが起こりにくいと言えます。
債券には利息がある
一般的に債券にはあらかじめ決まったクーポン(利息)がついており、配当のように業績によって増減することはありません。ただし償還時の元本の保証と決まった利息が受け取ることができるのは、発行体が破産しないで元利を支払った場合です。債券の発行者が元利の支払いを継続できなくなるリスク(信用リスク)によって金利が異なってきます。信用リスクは低ければ安心ですが高くなると収益性が上がり金利も高く見込めるので、どちらを選択するかということになるでしょう。
NISAで投資信託を行うなら
債券自体の値動きが安定していたとしても、外貨建ての場合には為替レートの変動で基準価額が変動することも頭に入れておく必要があります。為替リスクを避けるのであれば、外貨建ての債券を避けることが一番になりますので国内債券に投資することが望ましいでしょう。国内債券タイプの投資信託を選択すれば良いのですが、日本国債は金利水準がとても低いので収益が期待できません。NISAで安定運用の投資信託を行うのであれば、先進諸国の債券を入れたものを選択するようにし、安定運用の中で少しでも利回りを高く持ちたいのであれば為替ヘッジなしのほうが良いでしょう。