ペットを飼っている人は要チェック!「ペット保険」の補償とは?
コロナ禍で在宅時間が増えたことから、ペットを飼い始める人が増えました。私たちの生活に幸せを与えてくれるペットですが、飼う際にはさまざまな費用がかかります。中でも病気やケガをしたときの医療費は想像以上の負担になることもあります。
私たちには健康保険があるので医療費の負担は原則3割。仮に10万円の医療費がかかったとしても実際に支払うのは3万円で済みます。しかし、ペットにかかった費用は、飼い主が全額を負担することになります。
高齢になると病気のリスクが高まるのは人間もペットも同じ。頻繁に動物病院にかかったり、大きな病気の治療をするリスクも増えていきます。犬・猫の死亡原因の上位であるがん治療では、トータルの費用が50万円、100万円単位になることも少なくないようです。
こうした時の備えとして検討したいのが、ペットが病気になったりケガをしたりした時の医療費を保険金で補填できる「ペット保険」です。一言でペット保険といっても保険商品によってさまざまな違いがあるので、項目別に見ていきましょう。
・加入対象のペット/年齢/条件
基本的に犬と猫が対象ですが、ウサギや鳥類などが加入できるタイプの保険も一部にあります。新規加入できるペットの年齢には上限があり、治療中の病気や既往症があると加入できないケースもあります。
・補償の範囲
補償対象は主に通院・入院・手術の3種類。お葬式の費用を補償する特約を付けられるなど、独自の補償がある保険もあります。通院では、入院や手術を伴わない病気やケガの治療、薬の処方などが対象になります。また動物病院での入院が必要になった時には、入院中の治療や投薬、宿泊費が補償されます。ただし、どんな病気が補償対象になるかは保険によって変わり、一律ではありません。そのため加入前にどんな病気が補償対象なのか、どんな時に補償の対象外になるのか、内容を確認しておくと安心です。
・保険料の設定
保険料は保険会社の違いや、ペットの種類、年齢によっても変わります。かかった費用に対する補償割合についても、100%、70%、50%などバリエーションがあり、補償割合が高くなるほど保険険も高くなります。また、通院・入院・手術といった診療区分ごとに、1日(1回)あたりの保険金の支払額に上限が設けられている保険もあれば、無制限で補償される保険もあります。さらに、加入してから一定期間は補償が受けられない「免責期間」を設けている保険もあります。保険料の安さだけを見ると補償が十分ではないこともあり得ますので、補償内容の違いを理解することが大切です。
・保険料の値上がり
ペット保険は1年更新が基本で、ペットの年齢が上がるごとに保険料も上がっていきます。保険料の値上がり幅が比較的緩やかな保険もあるので、加入時点の保険料だけではなく、先々どれぐらい上がるのかを確認しておくとよいでしょう。
以上のように、ペット保険といっても保険商品によって違いがあり、加入時には比較検討が必要です。毎月の保険料負担が必要になるので、ペットの医療費は貯蓄から捻出しペット保険に加入しないという選択肢もありますが、加入しておけば費用を気にせずに十分な治療を受けさせてあげられるというメリットもあります。ペットの健康リスクや家計の状況とも相談しながら、検討してはいかがでしょうか。