投資を検討しているけれどなるべく貯金は切り崩したくないという場合、貯金と投資の割合をどのくらいにするか考える必要があります。
年齢や貯金額がどのくらいかによっても変わるでしょうが、家計に負担のかからない割合を設定する必要があります。
投資と貯蓄のリスクの違い
貯蓄の役目はお金を増やすというよりも守ることにあり、元金はほとんど増えませんが代わりに損失リスクが少ないという特徴があります。
もう一方の投資は、お金を増やすことが可能ですがその反面で元本も減ってしまうというリスクを抱えます。
例えば比較的安全な投資方法と言われる投資信託でも、状況によっては元本全てを失う可能性もありますしリスクヘッジしたとしてもリスクを完全に排除することはできません。
投資と貯蓄の流動性の違い
たとえば銀行に預金をしている場合、急にお金が必要になればすぐに現金化することができます。
しかし投資は現金に戻すまで一定時間を要します。途中で解約してしまうと資産価値の落ちる国債や一部の株式などもありますし、現金を手元に持ちたくても一定期間解約できない商品もあります。
いつ現金が必要になるかはわかりません。突発的な予期せぬ事故や病気で生活費を工面しなければいけなくなることもあるでしょう。日々の生活の中ではある程度一定の現金を手元における状況も大切です。
資産運用の割合を考える際の3つの視点
お金は増えたほうが良いですが、持っているお金全てを投資に回してしまうといざという時に使えるお金がなくて困ることもあります。
しかし投資と貯蓄をどのくらいの比率で持てば良いかは、その人の家族構成や家庭の状況などによって様々です。次のようなことを参考に検討してみましょう。
・いくらまで増やしたいかを考える
まず投資を行うにあたって、自分の目標とする金額はいくらかを考えてみましょう。その上で自分の貯金している金額と目標に達する金額の関連性を考えます。
例えば現在500万円貯蓄があるけれど3,000万円を目標に増やしたいという場合には、いつまでに達成させるのかをまず考えます。
次に500万円のうちいくらを貯蓄に残しておいたほうが良いか、家族構成も踏まえて考えます。独身なのか、家族が多いのかによっても残しておきたい額は異なるでしょう。
・投資商品の利回りから考える
目標とする金額と現在の貯蓄額はどのくらいの金額の差がありますか?資産運用の配分を考えるために、運用する商品の毎年の期待利回りも大切です。
・あと何年投資する?
年齢をもとにして投資と貯蓄の割合を考えるなら、「100-年齢」の割合を投資に充てるという方法があります。例えば35歳なら100-35で65になりますから65%を投資に充てるという考え方です。
年齢が若ければ若いほど投資に充てる比率は高くなりますので、年齢に応じて手持ち金額の大切さが変わります。
投資と貯蓄の比率を検討するなら
お金を増やすことは大切ですが、いざという時のために流動性の高い預金などの貯蓄を確保しておくことも大切です。投資で増やすことばかりではなく、万一の時に家計が困らないように資産運用の割合についてはじっくりと検討するようにしましょう。