将来的な不安から、貯蓄や投資を始める人も増えています。株式投資で儲かった話を聞けばつい自分も!と思ってしまいがちです。しかしリスクの高い投資方法は一呼吸置いて考える必要があります。
資産運用を検討する際に、積極的な投資を行うか、貯蓄重視で考えるのか、ベストな投資方法について考えて行きましょう。
リターンを望めばリスクも高くなる
ブラジル株式や中国株式など、リターンの大きい株式は魅力です。しかしリターンが大きく期待できる半面、大きなリスクを抱えてしまいます。
そのためまずは日本と海外先進国の株式と債券などの資産に分散投資していくことでリスクとリターンを一定範囲に収めることができます。
その分散投資を行う際に便利なのが指標と同じ値動きを目指すという「インデックスファンド」です。
例えばどのような方法がある?
インデックスファンドによる分散投資を検討する場合、東証株価指数であるTOPIX、先進国22か国の株式市場が対象のMSCI(コクサイインデックス)、新興国23か国の株式市場が対象のMSCI(エマージングマーケットインデックス)に連動する投資信託を検討すると、3つを組み合わせれば46か国約4,000社に分散投資することができます。
長期的な投資でリスクを軽減
分散投資により、値動きを小さく抑えることができることで結果として投資結果が良くなります。
リスクを抑えると短期的に資産が減る事態もありますが、10年以上の長期で考えた場合には補強されます。
毎月一定額を積み立てていくと貯蓄と投資を同時に行うことができます。例えば毎月1万円ずつ30年間積み立てれば360万円となり、分散投資によってリスクを回避することで元本割れするリスクも抑えることができるでしょう。
現在保有する資産は目減りする可能性がある
ただし株式や投資信託に投資すること自体に抵抗感を持つ人もいると思います。しかし銀行にただお金を預けていても将来インフレと変わった時に資産が目減りする危険性は理解しておく必要があります。
物価が下がるデフレであれば投資の必要性は低いと言えます。しかし日銀の金融緩和の影響により、今後は物価が上昇するインフレに変わる可能性が高くなっています。
そうなれば今金融機関に預けているお金の価値は、数十年後に目減りします。将来的な不安を回避するためには、ただ貯蓄するのではなく増やしていくことも必要だと考えられるでしょう。
ベストな方法での資産運用を
資産形成を行うには、公的保障、企業内保障、自助努力での3段階で考えていくことが必要です。
公的年金は物価上昇に連動して給付額が増すことは望めなくなり、退職給付も期待できない企業もあります。
このような状況で老後を安心して送れるのかというと、やはり自分で何らかの手段により備えをしておくことが必要です。
貯蓄と投資を合わせて行っていくことが将来のための資産運用のベストな方法だと言えるでしょう。