老後の生活資金を貯蓄する方法として個人年金保険に加入することを検討する人も増えているようですが、その際どのくらいの人たちが既に個人年金保険で貯蓄をやっているか気になるところだと思います。
個人年金保険は設定した年齢から決められた期間、年金を受け取ることが可能な保険商品です。
どのくらいの人が個人年金保険に加入している?
しかし将来に渡ってお金を受取ることができるということは、掛け捨て型の保険と違って保険料もその分高くなります。
なるべく戻る際の率が良い商品のほうが、将来支払った保険料を上回って受取ることができるでしょう。
生命保険文化センターが3年ごとに実施している「生命保険に関する全国実態調査」の最新版である平成27年の状況で見た場合、個人年金保険の加入率は21.4%となっています。
多く加入しているのは40代後半から60代後半までの人で、老後を迎えるにあたり不安を最も抱いている世代が注目していることがわかります。
老後の備えとして本当に有効な保険商品?
しかし個人年金保険は超長期固定金利の商品だということを忘れないでいましょう。インフレなどで物価が上昇し、数十年後にお金の価値が変わっていたとしても契約時に決められた金額を受取ることになります。
現在、政府と日銀は年2%のインフレを目標に動いていますので、固定金利の商品の場合にはインフレリスクは避けられないという状況です。
現在100円で買うことができる商品も、将来は120円や130円支払わなければ購入できなくなる可能性があります。
そうなればお金の金額自体は変わらなくても、価値は下がってしまうことになります。さらに日本は輸入大国ですので、円安が進めば物価は上昇することが予想されるでしょう。
インフレリスクに対抗できる個人年金保は?
個人年金保険でも円建ての固定金利のものではなく、変額年金や外貨建てのものならインフレリスクに対抗できると考えられます。
・変額年金とは?
変額年金は年金原資となる総支払保険料の運用実績によって、将来受取ることができる年金額が変動するという保険商品です。収益性が高く見込める代わりに、元本割れする可能性もあります。
・外貨建て個人年金とは?
外貨建て個人年金は、保険料の支払い、そして保険金の受取りが米ドルや豪ドル、ユーロなどによる保険商品です。
一般的に円建ての個人年金よりも利回りが高いため、長期運用の場合には大きく差が出てくると考えられます。
ただし為替相場に左右されますので、為替リスクがあることを理解しておく必要があります。
どのリスクを回避するかで選ぶ商品が変わる
既に個人年金に加入しているという割合はまだ20%弱ですが、今後公的年金制度への不安からも検討する人は増えていくことも予想されます。
個人年金保険に加入を検討する場合、将来的に考えられるリスクは商品によって様々ですが、自分のニーズに合う商品はどれかを良く考えた上で加入するようにしましょう。