日本で貯蓄方法の代表として挙げられるものに銀行預金がありますが、投資商品など証券会社で取扱う金融商品であればMMF(マネーマネジメントファンド)やMRF(マネーリザーブファンド)も貯蓄性があると考えられます。
いずれも収益性は低いけれど安定的に資産運用を行うことができます。安定して資産運用を行うために、貯蓄と投資はどのようなバランスで割合を配分すれば良いのかを考えましょう。
貯蓄と投資は何が違う?
投資は価格変動が大きいという貯蓄とは異なったリスクが発生しますが、反面、収益が期待できるという資産形成を有効にするという特徴もあります。
貯蓄はリスクも見込める収益も高くありません。貯蓄のみで将来の物価の上昇に対応することは難しいですが、いつでも簡単にお金を引出すことができるという流動性の高さは投資にはないメリットだと言えるでしょう。
安全性と流動性を確保しつつ資産を増やしていくためには、貯蓄と投資の2つのメリットを上手く生かしてポートフォリオを考えていくことが必要です。
貯蓄額の考え方
資産運用を行う前提として、自分の生活資金を守るということが必要です。投資に充てるお金は、全額なくなったとしても生活に困らない分にしましょう。
近い将来使う予定があるお金については、リスクの低い守りの資金である貯蓄に充てるようにします。
そのように考えると、現在どのくらいの資金を保有しているのか、現在の収入状況、年齢などで貯蓄と投資の割合は大きく異なると言えます。
100から年齢を引いた分を投資にまわす
貯蓄と投資の割合を考える際、一般的な考え方として、100から年齢を引いた金額分を投資へ充てるという考え方があります。
例えば35歳なら100
35で計算した65%を投資、35%を貯蓄に充てます。
しかし現在どのくらいの金額を生活に必要としているかは、人によって異なりますので生活状況を踏まえた上でも投資や貯蓄の金額を考えることが必要です。
貯蓄は30%がベスト?
投資と貯蓄はそれぞれの属性や環境、状況によって異なります。資金や収入に余裕があっても、投資と貯蓄の基本的なバランスとして30%を貯蓄に充てるという考え方もあります。
どんなに富裕層でも短期的な価格変動リスクから資産を守るには現金が必要です。貯蓄30%以外に外貨資産30%を併せて保有することでさらに運用バランスは良くなります。
40%を国内株式や債券、金、不動産といったもので保有していくと良いでしょう。
結局はその人に合う割合を考えることが一番
貯蓄と投資はその人に合うバランスで構成することが望ましいでしょう。生活の状況や収入などは人それぞれです。
経済の見通しなども参考にしながら、どのくらいの割合で資産を保有するか検討していくようにしましょう。