金融用語集

ショート
ショートとは、外国為替取引や先物取引において、通貨の売りポジションをとることを意味します。ビジネス用語としては、単に資金不足を指す使い方が広く用いられています。資金不足の話をする際は、金融用語と区別するために、資金ショートと呼ぶことがあります。

取引で使用されるショートは、電気回路の故障という意味ではなく、短いという言葉が由来となっています。日本語では空売りと表現されます。相場が変動する場合、価値が上昇するには長い期間がかかりますが、下落に関しては一瞬で価値が大幅に下がる事態がしばしば発生します。価値上昇により差益を得るのに長い期間(ロング)が必要なのに対し、売りポジションは短い期間(ショート)で急変する可能性があることから売りポジションをとることをショートと表現します。

一方、資金ショートは、電気回路の故障を意味するショートから来ています。ビジネスを行うのに必要となる資金のことを運転資金といい、経営者は運転資金を動かして支払いや決済を行いますが、借入金や買掛金などを利用して手持ちの運転資金以上の規模の金額を動かすのは珍しいことではありません。信用を元に大きな金額を動かすことで、より大きな利益を得ることができますが、相場の急変や貸し倒れなど、いろいろな理由で手元の現金が不足してしまうケースがあります。このように、手持ちの現金が不足した状態が資金ショートです。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。