金融用語集

デフォルト
デフォルトとは、金融業界の専門用語で、「債務不履行」のことを指します。
債務者が債権者に対して、債券の利払いや償還などの定められている約束(債務)を守らない(不履行)ことを、このように呼びます。
語源は英語の「Default」の日本語読みです。日本語で「デフォルト」と言うときは「標準」「基本」といった意味合いで使うことが多いですが、「不履行」「怠慢」と言った意味もあり、ここでは後者の意味合いで使われています。

企業が資金調達をする際、銀行などの金融機関から融資を受ける方法と、債券を発行して購入してもらう方法があります。金融機関からお金を借りる時は、担保を設定されます。そのため、資金繰りが悪化したら、担保となっている不動産などを差し押さえることで、金融機関側は資金を回収することができます。
一方の債券は、投資家から購入してもらい、そのお金を経営資金にあてます。「購入」という単語を使っていますが、実質的にはお金を貸しているのとほぼ同じです。

どちらも誰かから運営資金を調達するという点では変わりませんが、債券の場合は担保を設定しないのが基本です。そのため、もし企業側の経営が悪化し、利払い・償還が不可能になったとしても、担保を差し押さえるといった手段には出られません。この状態がデフォルトです。

企業が発行する債券には、信用度に応じてランクが設定されています(このランクは専門の審査機関が発表しています)。基本的に、信用度の高い企業ならデフォルトのリスクは低いものの、利回りは低くなります。反対に、ランクの低い企業は債券を買ってもらうために、利回りを高めに設定しています。利回りの高さは魅力ですが、その分デフォルトのリスクは高くなります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。