金融用語集

ブラックスワン
ブラックスワンとは、主に金融市場などで前代未聞の危機的状況に陥った場合、社会や経済、または人々の心理に強いショックを与えるという現象及び理論です。なぜこのような名称であるかと言うと、17世紀に黒い白鳥が発見され、当時の常識を覆したことが元になっています。これまでの事例や概念などから大きくかけ離れたあり得ないことが突然起こり、それが原因で多方面に影響が出ることを黒鳥(ブラックスワン)に例えるようになりました。

誰もが予測し得なかった突然の金融危機に直面し、社会不安や混乱を招いた事例は歴史上いくつも見受けられます。代表的なブラックスワンの影響としては、事件や問題が起きた直後に株価などが大きく変動することが挙げられます。これは、金融危機への恐怖や不安から、一斉に保有している株式などを売却しようとする動きが起こるためです。

株価の大きな変動や暴落は、国全体の経済の停滞を招き、やがては社会不安や混乱に繋がります。ただ、ブラックスワンは金融市場だけでなく、自然災害の場合にも起こり得ます。自然災害の影響で流通や供給が滞り、これまで通りの日常生活を送ることが難しくなると、人々の不安や恐怖は募り、地域の経済状態も悪化してしまいます。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。