金融用語集

外貨建て保険
外貨建て保険とは、支払う保険料と受け取る保険金が外貨建てとなっている保険商品のことです。外貨建て保険の多くの商品が、アメリカドル建てとなっています。
そして、外貨建て保険は、結果的にメリットとなるケースと、結果的にデメリットとなるケースの2つがあります。保険に加入する時点で、メリットとなるか否かを的確に予測することは困難です。

具体例として、アメリカドル建ての外貨建て生命保険を挙げます。生命保険金を10万ドルとし、毎月の支払い保険料を150ドルと仮定します。保険加入時から20年程度の期間は、1ドル100円で推移したとすると、毎月支払う保険料は日本円で1万5000円であり、万が一のときに受け取ることのできる生命保険金は日本円に換算すると1000万円と計算できます。
保険に加入してから20年間、ずっと1ドル100円で推移し、やがて為替レートが円安に傾き、保険加入者が亡くなった時点で1ドル130円となっていた場合、受け取る生命保険金は日本円で1300万円と計算できます。これはメリットといえるケースです。

一方、同じ条件で20年間保険料を支払い続け、やがて為替レートが円高に傾き、保険加入者が亡くなった時点で1ドル70円となってしまった場合、受け取る生命保険金は日本円で700万円となります。30年以上保険料を払い続けていた場合には、生命保険金が700万円では保険料が戻ってきた程度の金額に過ぎません。

このように、為替レートの動向次第で受け取れる将来的に金額が変わってきます。そのため外貨建て保険は、日本円での保険だけでは不安があり、リスク分散をしておきたいと考える人向けの保険と言えます。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。