金融用語集

自己資本比率
自己資本比率とは、賃借対照表から読み取ることができる、会社の安全性を見るための指標です。
自己資本比率は、純資産と呼ばれる会社がこれまで得た利益や、株主からの出資による資本金を同じく純資産と負債を合計した総資本で割り、これに100を掛けて導き出された割合数値で表します。

自己資本比率は、財務安定性を調べる上で重要な指標です。数値的には、30%以上あれば安全といわれています。ただ、上場企業は決算書を4半期ごとに開示するため、その都度財務安定性がわかりますが、非上場企業の場合は決算公告が年に1度となっており、3月決算ならば公示は6月末になります。非上場企業は財務安定性が1年単位でしかわからないため、40%以上が安全と言えるレベルでしょう。

では、この自己資本比率を高めるためには、どのような方法を取れば良いのでしょうか。
計算式を振り返ると、純資産/総資本(純資産+負債)×100とまとめることができます。
そのため、分母の総資本を圧縮するか、分子の純資産を拡大させるかのいずれかにより、自己資本比率を高めることができます。

どのようにして達成させるかの一例として、会社の利益を上げることが挙げられます。
純粋に利益を上げて収益性を高めることで、利益剰余金を蓄積させ、余裕を持たせることができれば良いでしょう。

自己資本比率を高めるもう一つの方法は、運転資金を圧縮し、総資産を縮小させることです。会社の運転資金を見直し、無駄なお金があれば省いていきます。不良資産や遊休資産を処分し、それらに対応する負債を圧縮することで、総資本と負債が同時に縮小し、分母である総資産が減少するため、自己資本比率が高まる計算になります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。