金融用語集

貸借対照表
貸借対照表とは、会計年度末などの特定の時点における企業の財政状態をあきらかにする書類のことです。貸借対照表のほかに、損益計算書やキャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書とあわせて財務諸表と呼びます。
株式上場企業は財務諸表を一般投資家に開示する義務が課せられていますが、一般企業も決算公告という形で、会計年度末の貸借対照表を一般投資家に開示する義務が課せられています。

貸借対照表において、まず投資家が重視して閲覧する部分が資本の部です。資本金が前年度末と比べて増えていれば、ビジネスが好調で黒字経営となっており、利益剰余金の増加という形となって表れていると判断できます。一方、資本金が前年度末と比べて減少していれば、ビジネスが不調となっており利益剰余金が減少しているか、マイナスの状態に陥っていると判断できます。

資本金を発行済み株式数で割ると、1株あたりの純資産を算出できます。現在の株価と、1株あたり純資産を比べることで、現在の株価が割安か割高なのかを判断することも可能となります。
また、貸借対照表において投資家が重視する項目としては現金預金も挙げられます。その会社が十分に運転資金を確保できているかを判断する指標であり、あきらかに現金預金が少ない場合は、企業存続の危機に直面している可能性があると予想することも可能です。

貸借対照表は、長年の企業のビジネス活動の蓄積が表される書類であると同時に、今後も企業経営が継続可能か否かを判断できる書類でもあります。

文責:グランネット

2020年10月末日現在の情報を元につくられております。